岡崎市議会議員 小田たかゆき オフィシャルHP

【一般質問】2019年6月議会-1.子ども・若者とひきこもりについて/2.新しい観光資源について/3.都市間競争を勝ち抜くことについて

2019/06/06 00:00 活動アーカイブ

◆10番(小田高之)

議長のお許しをいただきましたので、最終、最後、皆さん最後までおつき合いいただけると幸いでございます。よろしくお願いいたします。通告に従いまして、一問一答方式で質問していきたいと思います。

大項目1番、子ども・若者とひきこもりについて。(1)ひきこもりと8050問題。

川崎市で痛ましい事件がございました。元官僚がみずからの手で息子をあやめる事件もありました。被害に遭われた方々に心よりの御冥福をお祈りいたします。この二つの事件には、ひきこもりの問題を抱えていたとの報道がございました。ただ、気をつけなければならないのは、ひきこもりと凶悪事件、この二つに因果関係はないということです。ひきこもりイコール犯罪者予備軍というレッテルを張ることは慎まなければならないと思っております。

さて、子供、若者への支援、特にひきこもりについては、昨年12月議会でも取り上げさせていただきました。あれから半年、この問題を取り巻く環境が変化しつつあります。さきの事件などにより、ひきこもり、8050問題への注目、そして、今からお尋ねすることになる内閣府による40歳以上のひきこもりの調査、それを受けたNHK等による特集番組など、社会問題として大きく耳目を集めることとなりました。

今からの質問の主題は、ひきこもり、8050問題における解決策についての提案です。この課題の有効な解決策の一つとして、支援者が当事者と伴走していくこと、居場所をつくることが大切だとされています。伴走とは、支援者との信頼関係です。その体制を構築するために、子ども・若者総合相談センターの設置が必要だと考え、以下、幾つか質問をしてまいります。

ではまず、内閣府が初めて実施した40歳以上のひきこもりについての調査について、本市の見解をお伺いいたします。

◎保健部長(池野肇)

ひきこもりは、これまで主に青年層の課題とされていましたが、近年では、中高年層に及ぶ課題であることが注目されており、子供のころからひきこもりの状態が続く人のほか、退職により社会との接点を失うケースなど、今回の内閣府の調査結果でそれらの実態が明確に示された形となりました。  ひきこもりの長期化に伴う本人や家族の高齢化による介護や心身の健康上の問題、生活困窮の問題など、複雑・困難化した、いわゆる8050問題には、保健、福祉、教育、労働などさまざまな分野における幅広い対策と連携が必要であり、本市においても重要な課題であると認識しております。  

◆10番(小田高之)

では、内閣府の調査を受け、岡崎市における40歳以上のひきこもりの推計値についてお伺いをいたします。また、あわせて若年層を含めた全体像についてもお伺いをします。

◎保健部長(池野肇) 

平成30年12月に、内閣府が40歳から64歳までの5,000人を対象に実施した生活状況に関する調査によりますと、自室からほとんど出ない人、家から出ない人、近所のコンビニ等へは外出する人を合わせた狭義のひきこもりが0.87%、趣味に関する用事のみ外出する準ひきこもりが0.58%おり、全体の1.45%の割合でひきこもりが存在すると報告されております。この結果を参考に算出いたしますと、本市の40歳から64歳までのひきこもり者は約1,900人となります。これに12月定例会で議員の御質問に回答させていただきました15歳から39歳までのひきこもり者約1,800人を加えますと、3,700人と推計できるところでございます。

◆10番(小田高之) 

全体で約3,700人、100人に1人がひきこもりであると推計されたわけでございます。関係者も含めますと1万とか、2万とかいう単位で困っている人がいると推察しても無理はないかと思っております。ただ、推計ですので、ぜひとも本市独自で調査をしていただきたいと、これは要望ですがお願いをしておきます。

では、若年層のひきこもり、そして、8050問題の当事者、その家族へ対する支援は若干異なると思っておりますが、それぞれについてどのような支援が必要だと本市は考えているか、お伺いをいたします。

◎保健部長(池野肇)

平成30年12月定例会でも答弁いたしましたとおり、保健所におけるひきこもり支援は、精神保健福祉の視点から、精神疾患、精神障がいを抱えることが疑われるひきこもり者とその家族が主となりますが、それ以外でも、精神疾患等の疑いがない場合や生活問題が課題と思われる社会的ひきこもり者とその家族からの相談にも応じております。

8050問題のように、主に50代前後のひきこもりの子供を80代前後の親が養っているような状態においては、ひきこもりの当事者と親や家族それぞれに何らかの支援が必要であり、そのニーズや状況に応じ、支援機関や相談機関の情報提供や支援が途切れることがないよう、次の相談機関等への橋渡しがよりスムーズに実施できる体制が必要だと考えております。

◆10番(小田高之)

では、さきの3月議会、そして、福祉病院委員会の閉会中審査において、福祉総合相談窓口の設置の方向性が示されました。そこでお伺いします。ひきこもり、8050問題に対して、この窓口が具体的にどのような役割を担うのかをお伺いいたします。

◎福祉部長(内田次夫)

福祉総合相談窓口は、複数もしくは制度のはざまにある課題を抱える世帯の相談に応じる窓口として開設を目指しております。ひきこもりの子を抱える親が高齢となり、それぞれに支援が必要となる8050問題などに対して、福祉総合相談窓口では、それぞれの課題を見つけ、ひきこもりの内容や状況を分析し、それぞれの課題を担当する部署につなげる役割を担いたいと考えております。

また、福祉総合相談窓口が担う役割を周知することで、利用者は相談窓口を知り、速やかに支援を受けることができるようになると考えています。 

◆10番(小田高之)

ここで考えていきたいのは、今回の主題でもございます子ども・若者総合相談センターの必要性についてです。福祉総合相談窓口は、今、御答弁がございましたとおり、課題を抽出して担当する部署につなげるという役割を担うものです。これは非常に大切なものだとは思っております。しかしながら、つなげた先、受け皿が必要ではないかと考えています。これが伴走する相談員、居場所を持つ機関、それが子ども・若者総合相談センターなんですが、残念ながら、現在、本市にはございません。

幾つかの自治体では、子ども・若者総合相談センターの設置が進んでいると聞いています。そこで、近隣自治体の状況、また、設置している自治体はどのような部署が中心的な役割を果たしているのか、お伺いをいたします。

◎教育委員会教育部長(小野鋼二)

愛知県におきまして、子ども・若者総合相談窓口を設置しているのは、令和元年5月現在において、54市町のうち12市、西三河10市町では、豊田市、安城市の2市となっております。相談窓口を設置しております県内12市のうち、8市は首長部局の子供、青少年を所管する部局が担当となっております。あとの4市は教育委員会が担当としております。また、全国中核市58市では、子ども・若者総合相談窓口を設置しているのは6市となっており、そのうち首長部局が5市、教育委員会が1市と、そのような状況でございます。

◆10番(小田高之)

この6月議会で、西尾市でも設置に向けて動き出していると聞いております。そして今、御答弁がありましたが、設置自治体の3分の2以上は、やはり教育委員会ではなく、市長部局が中心的な役割を担っていることには注目をしておきたいと思っております。

ちょっと目先を変えまして、先日、厚生労働省が就職氷河期世代活躍支援プランを作成しまして、就職氷河期世代、いわゆる30代半ばから40代半ばの世代に対する支援強化の方向性を打ち出しました。そこには、入り口としての福祉から出口としての就労をワンストップで行う支援体制の構築により、ひきこもりだけでなく、長期に無業状態にある人々をサポートすることがうたわれています。

他方で、昨日も指摘がされておりましたが、農業の人材不足、介護の人材不足、それだけではなく、運輸業、造園業など、さまざまな場所で人材不足が叫ばれている現実がございます。  働ける環境をつくるとともに、働ける人材をトレーニングしていく政策は大変重要であると思っております。また、加えてこのプランにもさきの伴走、つまり支援者とともに入り口から出口までともに歩む体制づくりが必要であると記載がされております。留保は必要ですが、ひきこもりと8050問題のゴールの一つには就労があります。うまく仕組みをつくれば、人材の供給をふやすことが可能となり、これは本市にとっても大変大きな恩恵となると思っております。  

繰り返しになりますが、本市が設置を予定している福祉総合相談窓口は、相談者の切れ目ない支援を可能とすることで、有効であるのは間違いないと思っております。ただ、それに加えて、支援が必要な人々とともに伴走していく専門機関を配備することで、より効果的な政策になると思います。  ひきこもり等の子供、若者が抱える悩みの解決は、当事者やその家族と支援者の人間関係の構築、また、居場所づくりが次のステージに進む大きな鍵となります。そしてその先には、当事者だけでなく社会的な恩恵があると思っております。

最後にお伺いいたします。若者総合相談センターが本市にも必要だと考えますが、見解をお伺いいたします。

◎教育委員会教育部長(小野鋼二)

平成30年12月定例会でも答弁させていただきましたが、本市においては、それぞれの施策の中で、子供、若者に対応できる相談窓口を設置してまいりました。今後、福祉総合相談体制が整えられることにより、教育と福祉、子供、就労、保健部門との連携も図ることができます。このことによりまして、ひきこもりを含めた相談窓口がより充実するものと考えております。現段階におきましては、子ども・若者総合相談センターの設置については考えておりませんが、福祉総合相談体制を構築していく中で、その機能を補完することができないか研究をしてまいります。

◆10番(小田高之)

ぜひともよろしくお願いをいたします。

それでは、(2)番、中核市における児童相談所に移らせていただきます。

児童虐待の事件を多く耳にします。そのような社会的な悲しみを受けて、この5月28日、児童虐待防止法の改正案が衆議院を通過し、今国会中で成立の見通しとなりました。この法改正へと至るプロセスの中で、本市も含まれる中核市において、児童相談所の設置を義務化するべきではないかとの議論がありました。そこで、その議論を本市がどう受けとめ、どう考えているのか、それを確認するために以下質問をしてまいります。まず、児童相談所の役割、機能について、改めてお伺いをいたします。

◎こども部長(柴田伸司)

児童相談所の役割は、その設置目的であります市町村と適切な協同、連携、役割分担を図りつつ、子供に関する家庭その他からの相談に応じ、子供が有する問題、または子供の真のニーズ、子供の置かれた環境の状況等を的確に捉え、個々の子供や家庭に適切な援助を行い、子供の福祉を図るとともに、その権利を擁護することとなります。

児童相談所の機能については、主に四つございます。

一つ目は市町村援助機能で、市町村による児童家庭相談への対応について、市町村相互間の連絡調整、市町村に対する情報の提供、その他必要な援助を行います。二つ目は相談機能で、子供に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものについて、必要に応じて、子供の家庭、地域状況、生活歴や発達、性格、行動等について、専門的な角度から総合的に調査、診断、判定し、それに基づいて援助指針を定め、一貫した子供の援助を行います。三つ目は一時保護機能で、必要に応じて、子供を家庭から離して一時保護します。四つ目は措置機能で、児童福祉司等による子供や保護者への指導の実施や、子供を乳児院、児童養護施設等へ入所させたり、里親への委託を行います。

◆10番(小田高之) 

それでは、もう一つ確認ですが、岡崎市内を所管する児童相談所はどこに設置されているのでしょうか、また、岡崎市内における通報数はどれほどで、そして、どのようなルートで児相へ通報がされているのか、3点についてお伺いをいたします。

◎こども部長(柴田伸司) 

児童相談所の業務を行う西三河児童・障害者相談センターは、愛知県の西三河総合庁舎内にございまして、岡崎市、西尾市、幸田町を管轄しております。平成28年度(後刻訂正あり)のデータでございますが、西三河児童・障害者相談センターが対応した総相談受付件数1,815件のうち、岡崎市分が1,153件で、さらに、その中から児童虐待対応に至った件数が359件でございます。

児童相談所へは、全国共通の3桁ダイヤル189--これは覚えやすく「いちはやく」ということでございますが--などで、家族、近隣、知人から相談、通報があるほか、市や警察等の関係機関からの送致が行われております。

◆10番(小田高之) 

岡崎市内では359件という児童虐待の対応があったということで、ほぼ毎日ということで、本当に大変驚くべき数字だと思っているわけですが、さて、それではさきの議論で、中核市の児相設置義務化の議論が出てきた際なんですが、中核市市長会は、国に対して緊急要請を出しました。その趣旨についてお伺いをいたします。

◎こども部長(柴田伸司) 

済みません。先ほどの質問で、データが平成29年度ということで訂正させていただきます。それで、今の緊急要請の趣旨でございますが、この緊急要請は、児童相談所の設置促進については、設置の義務化によって実現するものではなく、地域特性が異なる各市の現状や意見を踏まえた上で、設置の後押しとなる十分な財政措置や専門的人材の育成、確保に係る支援を充実することによって実現することを強く要望したものでございます。

◆10番(小田高之) 

では、現在、中核市で児童相談所を設置している自治体はどこがあるのか、お伺いをいたします。

◎こども部長(柴田伸司) 

中核市では、横須賀市、金沢市、明石市の3市が設置しております。

◆10番(小田高之) 

中核市市長会の趣旨はお伺いしたんですが、そこで、本市としての見解はどのようなものだったのかをお伺いいたします。

◎こども部長(柴田伸司) 

本市といたしましては、市内に児童相談所が設置されているという地域の特性がある上、児童相談所設置には、施設整備や人材の確保などの諸課題の整理が必要であると考えていることから、中核市市長会の考えに賛同しております。

◆10番(小田高之) 

では、さっきありました平均的な財政負担はどれくらいなのか、また、人材面でどのような不都合があるのか、設置している中核市の状況を勘案してお伺いしたいと思います。

◎こども部長(柴田伸司) 

児童相談所及び一時保護所の整備費、運営経費等の財政負担が見込まれます平成29年度時点の中核市市長会の試算では、児童相談所の新築で3億3,000万円、一時保護所の新築で2億8,000万円が必要となっております。現在の国の支援としては、児童相談所の整備費は一般財源化され地方交付税措置とされ、また、一時保護所整備費は国庫補助対象とされ、補助率が2分の1となっております。人材面では、児童相談所及び一時保護所を運営するに当たり、社会福祉士、臨床心理士、医師、保育士、保健師、弁護士など資格を有する職員を多く確保する必要がございます。さらに、職務遂行能力の向上を図るため、他の児童福祉司等の指導、教育を行うスーパーバイザーは、児童福祉司では5年以上、児童心理司では10年以上の業務経験を要するため、市単独の確保が難しく、愛知県の協力が不可欠となります。

また、現在設置されている児童相談所においても、児童虐待防止対策体制総合強化プランにおいて大幅な増員が目標設定されていることから、今後、人材の確保が大きな課題となると考えております。

◆10番(小田高之) 

では、最後にお伺いをしたいと思います。地域との連携を考えると、県ではなく地域に近い本市が設置するメリットもあると考えることもできると思いますが、そこら辺をどのように考えているのか、お伺いをいたします。

◎こども部長(柴田伸司) 

現在、本市では、岡崎市要保護児童・DV対策協議会児童虐待対策部会の実務者会議を毎月開催し、虐待を受けている子供を初めとする支援対象児童の早期発見や適切な保護を図るため、児童相談所や保健所を初めとする関係機関が、その子供等に関する情報や考え方を共有し、適切な連携と協力を行うことができており、児童相談所を設置しなければ実現できないものとは考えておりません。

 ◆10番(小田高之)

財政面、人材面を考慮すれば、本市が設置することはなかなか困難であると。他方で、情報共有という側面でも、本市においては適切な体制が構築されているということを理解いたしました。  大変なお仕事であると思いますので、引き続き関係各位の御尽力をお願いいたします。

それでは次、大きな2番、新しい観光資源について伺います。

(1)現状です。本市は観光に力を入れ、岡崎市観光基本計画のもと、さまざまな施策が行われております。その中で、きょうはぐっと焦点を絞りまして、本市が全国的に誇る観光資源でありますユーチューバー東海オンエアについて伺っていきたいと思っております。動画共有サイトユーチューブで大活躍の彼らでございますが、本市のプロモーションにおいて、大変高い効果を発揮しているように感じております。また、これはほかに例もなく、話題性もあり、非常におもしろいと思っておりますが、そこでまず、そもそもユーチューバーを活用するようになった経緯についてお伺いをいたします。

◎経済振興部長(植山論)

近年、観光客ニーズの多様化やSNSなどの普及により、観光情報を発信する媒体も変化してまいりました。そのような中、ウエブやSNS、ユーチューブなどの情報拡散力が非常に強力になってきておりますし、これまでターゲットとして情報を届ける手段が少なかった若年層に対して、ユーチューブが情報を届ける非常に有効な手段であるという状況にございます。そこで、ユーチューブの内容を調査した結果、岡崎を中心に活動していた人気ユーチューバー東海オンエアに着目をいたしました。彼らはメンバー6人全員が岡崎に縁を持ち、そのうち5人が岡崎出身ということであることから、発信の内容も常に岡崎をテーマにし、全国に発信しているという活動内容であったものですから、観光大使おかざきやグレート家康公「葵」武将隊と並んで、平成28年8月に東海オンエアを岡崎観光伝道師として任命をいたしました。これまでの観光PRは、岡崎といえば徳川家康公、八丁味噌というもので、これに東海オンエアの発信力を連携、活用することにより、若年層にも家康公や八丁味噌などの岡崎の特徴を発信することが可能となります。

議員御指摘のとおり、ユーチューバーとコラボしてのPRは、国内でも他に類を見ない先進的で独創的な事例であると考えております。今まで岡崎という町を知らなかった新たな層に対し、観光素材を発信し、岡崎を知ってもらう、そして来てもらうこと、目的を達成するために東海オンエアとコラボし、その力を活用させていただけるものであると考えてございます。SNSなど、今はやりの情報発信ツールに興味の強い若年層を明確にターゲットとしていくことも、今後の観光PRを行う上では重要であると考えております。

◆10番(小田高之)

では、現在どのような活用をしているのか、お伺いをいたします。

◎経済振興部長(植山論) 

昨年、全国ふるさと甲子園において、行きたいまちNo.1を獲得したことは記憶に新しいところでございます。これについても、彼ら東海オンエアの非常に強い影響力によるものが大きいと考えております。現在の活用として、岡崎公園で開催をしました昨年の夏まつりやグルメフェスに出演をしていただきました。全国から多くのファンに来訪いただいたと思っております。また、ファンに市内周遊をしてもらうために、東海オンエアメンバー全員の等身大パネルを市内観光施設に設置いたしました。その結果、最近では、東海オンエアのユーチューブ動画撮影地や等身大パネルの設置場所などを聖地巡礼する若者たちを目にすることも多くなってまいりました。また、観光推進課の向かいには東海オンエアの展示コーナーを設けておりますけれども、ここにしかない展示をしておりまして、北は北海道から南は沖縄に至るまで、多くの方が岡崎に足を運んでいただいております。  

市内民間事業者でも、東海オンエアファンを取り込むために、オリジナルの東海オンエアスタンプラリーを行うところも出てきており、民間投資、民間回収につながる好事例だと考えております。現在でも、彼らのファンが岡崎に飽きることなく、何度も足を運ぼうと思っていただけるように、定期的に周遊企画を見直しながら、ツイッターなどのSNSを通して情報発信を行っております。  

また、先日のことですけれども、ゆかりの市のイベントに参加をした際に、東海オンエアのパンフレットを配布していると、立ち寄った方が、岡崎のブースで東海オンエアのパンフレットがあるとツイッターなどで情報拡散していただきました。その結果、さらに多くの方が立ち寄ってくれる現象が起こり、彼らに高いマグネット効果があることを再確認させていただきました。  市外、県外などで本市の観光をPRする際に、東海オンエアを絡めたPRをすることで、徳川家康公、八丁味噌とともに、いろいろな層にしっかり岡崎の魅力を届けることができるようになると感じております。

◆10番(小田高之) 

先日出会った女子大学生がいまして、彼女たちは神戸から来たと言っていたんですが、聖地巡礼をするために3回目の岡崎に来たと。スマホで岡崎ルネサンスやおでかけナビを使用しながら、将来はこの岡崎で働きたいんですとも言っておりまして、何だか戦略に描いたとおりのコースを歩む本物に出会って、すごいテンションが上がりました。ほかにも、突然大人気店に変貌したラーメン店や、いわゆる街区公園がとても人気を集めたりと、ロケ地めぐりが及ぼす波及効果はすごいものがあると思っております。

最後に、今後もユーチューバーを活用するのか否か、また、その狙いについてお伺いをしたいと思います。

◎経済振興部長(植山論) 

東海オンエアを観光伝道師に任命した当時の彼らのユーチューブチャンネル登録者数ですけれども、110万人ほどでありましたが、3年を経過した現在では、当時の4倍の440万人を超えておると聞いております。ますます高い情報発信力、拡散力を備えた東海オンエアに、今後も継続して岡崎観光伝道師としての任を担っていただきたい、それでもって、本市の魅力を広く発信していただきたいと考えております。

そして、東海オンエアの強みやカラーを損なうことなく、若者にとって、行ってみたい、また行きたい、先ほどおっしゃられました岡崎に住みたい、岡崎で働きたいと思われる岡崎を目指してまいりたいと考えております。

◆10番(小田高之)

昨日調べましたら登録者数は450万人を超えておりまして、チャンネルの動画総再生回数は約40億回でした。全てが市内の動画ではありませんが、それでも毎日のように岡崎市内のあらゆる場所をプロモーションしているということで、効果は絶大だと思っております。時に炎上することもあると思いますが、それもまた一興と思って、温かい視線で見守っていただくことをお願いして、次の質問に移ります。  

それでは、(2)新しい取り組み(eスポーツ)についてです。  

新しい観光資源として、今、注目されているものの一つにeスポーツがございます。きょうはまず、eスポーツを本市がどのように捉えているのか、今後の導入という意味で質問をしてまいります。eスポーツはエレクトロニック・スポーツの略であり、いわゆるゲームを用いて行う娯楽、競技、スポーツとされるものです。  総務省が昨年出したeスポーツ産業に関する調査研究によりますと、2017年の国内の市場規模は5億円未満、視聴者数は158万人とされております。また、民間の調査ではございますが、今後も市場規模は拡大し、2022年には100億円規模になるとも予想されて、今、注目を集めているわけでございます。  

そんな中、東京都がeスポーツのために予算を計上したことが話題となりました。ここ愛知県でも、常滑市の中部国際空港島に8月にオープンする国際展示場、アイチスカイエキスポのこけら落としイベントとして、eスポーツを絡めたAICHI IMPACT!2019の開催が予定されていると聞いております。  そこでまず、eスポーツについて本市はどのように捉えているのかをお伺いいたします。

◎社会文化部長(河内佳子)

スポーツという言葉は、海外では、その語源の持つ意味として、競技性を持つもの全般をあらわす言語として広い意味で使われているようでございます。日本では、スポーツ基本法におきまして、「スポーツは、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充足感の獲得、自律心その他の精神の涵養等のために個人又は集団で行われる運動競技その他の身体活動」と規定されております。eスポーツがこの定義に含まれるかどうか、国の判断は示されておりません。

現在のところ、そのエンターテインメント性から、主の目的のイベントと同時開催することで、イベントを盛り上げるための手法の一つであるという認識をしております。

◆10番(小田高之) 

2018年8月にインドネシアジャカルタで行われた第18回アジア大会では、エキシビションゲームとしてeスポーツが採用され、集客に一役買ったとされております。2026年には、御存じのとおり、愛知県でアジア大会がございます。そこで、現在このeスポーツは、国内の大規模スポーツ大会においてどのように取り扱われているのか、何か御存じでありましたらお伺いをしたいと思います。

◎社会文化部長(河内佳子) 

日本スポーツ協会が主催する国民体育大会では、2017年の愛媛国体からeスポーツが採用されております。  愛媛、福井国体では野球ゲームが行われ、本年行われる茨城国体ではレーシングゲーム、パズルゲームのほか、茨城県で盛んなサッカーゲームを採用すると聞いております。国体では、いずれも正式競技としてではなくて、集客や啓発を目的とした文化プログラムとして取り扱われております。また、アジア大会では、2022年の中国杭州大会から正式採用するとの情報が流れましたが、2018年12月のジュネーブ会議におきまして、IOC会長から時期尚早との発言がありまして、2026年の愛知大会も含め、先行きが不透明となっている状況でございます。

◆10番(小田高之) 

では、本市では、今後eスポーツをどのように取り扱っていくのかをお伺いいたします。

◎社会文化部長(河内佳子) 

今後、eスポーツを競技種目として取り扱っていくかどうかにつきましては、国内のeスポーツを統合する団体として、2018年1月に日本eスポーツ連合が設立されました。日本スポーツ協会に競技団体として加盟しようとする動きがあることや、オリンピックやアジア大会を主催するIOCやJOCにおいて、eスポーツを正式競技種目として認めるかどうかが議論されております。今後は、スポーツ庁の判断など、スポーツ業界の動向を注視していく必要があると考えております。

都道府県レベルでは、ゲーム関連業界の発展を後押しすることや誘客を促進することを目的として誘致の動きもありますが、本市としましては、今後のeスポーツの展開について、他の自治体の動向も注視してまいりたいと思っております。

◆10番(小田高之)

今議会でも、国際大会の誘致という話が多く取り上げられてきました。2026年の愛知大会では、eスポーツの採用は不透明とのことではございましたが、早く動いて、少しでもeスポーツを観光資源として採用できるチャンスがあれば、ぜひとも積極的に取り組んでいっていただきたいと思っております。  最後に、あくまでeスポーツはエンターテインメントでございます。ゲームのやり過ぎは依存症になるかもしれませんので、くれぐれも家庭ではよくコミュニケーションをとって、プレー時間を守っていただけることをつけ加えておきます。

それでは、大きな3番、都市間競争を勝ち抜くことについて。(1)包括外部監査です。

都市間で競争することが強いられる時代となってまいりました。いい政策を打ち、人を引きつけ、競争をすることです。そのためには、先ほどもありましたが、PDCAが大切だと言われております。これをなるたけ早く回して改善していくことが、勝ち抜く虎の巻だと言われております。そこで、PDCAのC、チェックを(1)、CとAのつなぎの具体例を(2)でお聞きしつつ、(3)では、全体について考えていきたいと思っております。まずはPDCAのCです。御存じのとおり、Cはチェックの頭文字で、評価でございます。政策を評価する仕組みの一つに包括外部監査があります。そこでまず、これがどういうものか、お伺いをいたします。

◎総務部長(鈴木晃) 

包括外部監査は、地方自治法の規定により、都道府県、指定都市及び中核市が財務に関する事務の執行について、外部の監査人による監査を行うもので、本市では中核市への移行に伴い、平成15年度から実施しているものでございます。

◆10番(小田高之)

では、外部監査には指摘と意見というのがありますが、これの違いについてお伺いをいたします。

◎総務部長(鈴木晃) 外部監査人が包括外部監査を通じて発見した事項のうち、指摘は、法令や規則等に違反している事項または著しく不当な事項等であり、意見は、規則違反ではございませんが、自治体運営の有効性、効率性、経済性を踏まえた結果、改善することが望ましいとされた事項でございます。

◆10番(小田高之) 

では、過去5年間の指摘と意見の数、それにどのように対応したかをお伺いいたします。

◎総務部長(鈴木晃) 

過去5年間の包括外部監査結果における指摘と意見、それらへの対応状況でございますが、平成25年度は、商工業振興及び観光事業に関する事務の執行について、指摘が0件、意見が35件ございまして、これまでに29件の措置を終えております。平成26年度は、市税及び国民健康保険料に関する事務の執行について、指摘が18件、意見が26件の計44件に対し、35件が措置終了、平成27年度は、障がい者福祉事業及び高齢者福祉事業に関する事務の執行について、指摘5件、意見36件の計41件に対し、26件が措置終了、平成28年度は、情報システムの財務及び情報セキュリティ等の管理体制について、指摘12件、意見48件の計60件に対し、33件が措置終了、平成29年度は、防災に関する事業の執行について、指摘が1件、意見が32件の計33件に対し、15件が措置終了となっております。なお、監査結果に対し未措置のものにつきましては、毎年9月ごろに所管課に措置状況を照会し、12月ごろに措置を講じたものについて、監査委員に報告をしております。

◆10番(小田高之) 

未措置のものについてもしっかり対応をしていただいているということを確認させていただきました。では、平成30年度の包括外部監査の結果についての見解についてお伺いをいたします。

◎総務部長(鈴木晃)

平成30年度は、公有財産の有効利用と管理について包括外部監査を行いまして、指摘が5件、意見が48件でございました。  指摘の主なものは、東公園への指定管理者制度の活用、岡崎げんき館の運営コスト削減への対応などで、意見につきましては、公共施設等の適正配置、長寿命化の推進や公有財産の有効活用に係るものがございました。

◆10番(小田高之) 

ありがとうございます。

それでは、(2)に移ります。平成30年度は公有財産の有効利用と管理についてというところで伺いましたが、その中で、少し絞ってお聞きしていきたいと思っております。  まず一つ目なんですが、この中に、自動販売機の設置について(意見)という部分がありました。自動販売機を、民間事業者による設置場所の提案を取り入れ、歳入の増加を図ることが望まれると書かれておりました。これは同様の趣旨で、平成30年6月議会でも取り上げられた話題ですが、どのような対策がなされたのかをお伺いいたします。

◎財務部長(山崎文夫)

自動販売機の設置についてでございますが、過去の入札実績のある事業者に対しまして、以前の一般質問で議員から提案のありました、市営住宅を含む公共施設等についてのヒアリングを行いましたところ、採算が見込まれる地域にある公営住宅につきましては、非常に関心が高いことが確認できました。また、災害時無償提供機能つきの自動販売機の設置についても対応が可能であることがわかりましたので、入札における条件といたしたところでございます。

担当課と調整を行い、26ある団体のうち、入居者の合意の得られました団地八つについて、平成31年2月末に入札を行いました。結果、8台の使用料合計は177万8,920円となりまして、最低落札価格の26倍でありました。既にことし4月には利用できる状態となっております。  今後も、民間事業者と意見交換を行いながら、さらなる公有財産の有効活用の方策を探ってまいります。

◆10番(小田高之)

もう一つ指摘されていたもので、東公園への指定管理者制度の導入というのがありましたが、こちらについてどのように考えているのかをお伺いいたします。

◎都市整備部長(籾井泰晴)

本市の指定管理者制度の導入基準というのがございまして、そのうちの一つに、民間事業者等のノウハウの活用により、市民ニーズに応じたサービスの向上や利用者の増大、コスト削減が見込まれる施設は、指定管理者に管理を行わせることが望ましいというのがございます。東公園はこれに該当すると考えております。

◆10番(小田高之)

東公園についてはなかなか難しいところもあるということでしたので、また検討をしていただきたいと思っております。それでは、(3)ふるさと納税に移ります。  都市間競争において、最も露骨な競争が行われているのが、このふるさと納税であると思っております。御存じのように、返礼品合戦の末に、この6月からルールの変更が行われました。他方で、市場規模は2.4兆円とも言われておりまして、非常に大きな市場でもあると言われております。そこで、そういった都市間競争を勝ち抜くためにも、この分野を何とか考えていかないといけないと思っていますが、そこでまず、6月の法改正について伺っていきたいと思っております。返礼品を3割、地元産に限るとなりましたが、本市には何か変更点があったのか、お伺いをいたします。

◎総合政策部長(永田優)

本市の対応といたしましては、基準に合わせまして、地場産品の扱いや募集に要する経費を寄附額の5割以下とし、返礼品を送料込みで3割以下にすると見直し、5月31日から運用しているところでございます。

◆10番(小田高之)

では、おかざき応援寄附金の現状について、昨年度の寄附件数と金額及び人気上位の返礼品についてお伺いをいたします。

◎総合政策部長(永田優)

平成30年度は2,223件の寄附がございまして、その総額は3,610万6,000円でした。人気の返礼品といたしましては、赤だしみそ化粧だるが336件、有機みそ詰め合わせが243件、エゴマオイルギフトが206件となってございます。この上位3件の返礼品は、全て1万円の寄附に対する返礼品でございます。

◆10番(小田高之)

では、本市のふるさと納税による税額控除額、そして、個人市民税の当初予算額に対して占める割合についてお伺いをします。また、都市間という観点から、本市の近隣中核市と同様の数字での比較があれば、あわせてお伺いをいたします。

◎総合政策部長(永田優)

平成30年7月27日に総務省から発表されましたふるさと納税に関する現況調査によりますと、本市の平成30年度市民税に係るふるさと納税の税控除額は約5億1,912万円、平成30年度の個人市民税の当初予算額は267億3,973万2,000円で、税控除額が占める割合は1.94%となってございます。県内の中核市でございます豊田市は、税額控除額が約5億3,868万円、個人市民税の当初予算額が320億7,100万円で、その割合は1.68%です。また、豊橋市におきましては、税額控除額が約3億4,117万円、個人市民税の当初予算額が230億2,950万円で、その割合は1.48%となっておりまして、ほぼ並びの状況であると思います。また、平成29年度ですけども、ふるさと納税によります寄附額は、岡崎市が3,787万4,000円、豊田市は228万2,000円、豊橋市は2,414万6,000円となってございます。

◆10番(小田高之)

本市だけではありませんが、大体市民税の2%ほど、約5億円弱の税収が他市に流れているということで、改めてちょっと苦戦しているということが言えると思います。ただ、その中で、やはり返礼品にも注目していかないといけないと思っているんですが、返礼品には、物と事があると思っております。事の部分に注目したいんですが、事の返礼品というのは体験を伴う返礼品で、地元経済の波及効果があると思っております。そこで、体験型の事の返礼品についての戦略が何かあればお伺いをいたします。

◎総合政策部長(永田優)

本市では、ふるさと納税制度をシティプロモーションの一環として取り組んでおりますけども、議員おっしゃられるような側面があることも理解しているところでございます。そこで、岡崎ビジネスサポートセンターにおきまして、販路拡大の支援策の一つとして、本市のふるさと納税制度を周知し、事業者に申請いただくよう提案してみたところでございます。また、市からも事業者に出向き、制度についての活用策を説明しながら、取り組みへの募集を行っているところでございます。

◆10番(小田高之) 

事だけではなく、商品開発には産業政策の一面があり、オカビズさんが大活躍をしているという御答弁があったと思っておりますが、そういった体験型の事の商品をオカビズさんとともに開発していってもらいたいわけでございますが、先ほど取り上げられた事の部分で、ぜひ返礼品の一つとして、ユーチューバー東海オンエアでの返礼品を一回考えてもらえないかと思っておるわけでございます。これは相手があることですので勝手に言っているだけなんですけども、少額なものであればロケ地めぐりとか、高額なものであれば、これから売り出したいユーチューバーが、市内のどこかで一緒に動画作成をする権利などが考えられると思っております。

また、ほかにもレッドサラマンダーの試乗券なんかも、本市独自の事の返礼品として大変おもしろいのではないかと思っております。こういったいろんなアイデアがあるわけでございますが、都市間競争を勝ち抜くためにも、ぜひとも事の返礼品を充実させていただきまして、少しでも本市の税収がふえることを期待いたしまして、私からの一般質問とさせていただきます。

御丁寧な御答弁に感謝いたします。ありがとうございました。