令和7年度の予算が公表されました。
手元には概要が示されたペーパーがあります。「令和7年度予算の概要」と記されたその表紙の下には、「岡崎再生・『夢ある新しい岡崎』の実現へ」とタイトルが記載されています。
改選後、はじめての予算となります。
まずは、注目される2つの無償化についてです。ひとつめは、小中学校の給食費です。いままでの4月に加え12月も無償化となりました。くわえて、国の交付金を利用することで、市立中学校、保育園およびこども園の給食費の値上げ分を補填することが示されました。
もうひとつは、高校生医療費の無償化です。こちらは、もう1年、検討することとなりました。
満額回答ではありません。どういうことでしょうか。
まず、予算規模は過去最大となり、一般会計で1,539億9,000万円でした。前年度対比で9.5%、132億8,000万円の増加となっています。とはいえ、これは事業費ベースです。
ややこしくて申し訳ありませんが、市独自の財布である一般財源の伸びは約7億6,000万円でした。事業費が伸びているのに、市の独自の予算はあまり増えていません。自治体の会計ではこういうことがおこります。
これは、ある事業をやるさい、国、県、市のそれぞれが3分の1を負担するということがあるからです。これだと、市の一般財源から10億円を拠出したとすれば、事業費はその3倍の30億円になります。
では、この事業費が伸びた原因はなにか。扶助費にあると思います。扶助費とは、児童手当、障がい福祉サービス費、障がい児通所給付費などになります。これらは国の事業ですが、市が請け負っているものです。この部分は、市にあまり事業の裁量権がありません。でも、市にも負担はあります。
これが、一般財源が伸びないのに、事業費が増額する理由です。
それで財政が厳しくなっています。プライマリーバランスも10年ぶりに赤字となりました。
3月議会はこれからです。議論していかなければならない論点はいくつかあります。財政の課題は構造的な問題なのか。それとも一時的なものなのか。縮小、廃止される事業はわたしたちの生活に影響はないのか。
これから、多くの論点を洗い出し、しっかりと議論を深めていきたいと思います。
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