ごみ処理手数料値上げの成果と影響

令和5年10月1日から、岡崎市はごみ処理手数料を大幅に値上げしました。この値上げから1年半が経過しました。市民のみなさんにご負担をいただいたことです。そこで、その効果と影響について一般質問をしました。

値上げの理由は4つありました。第1に、ごみを処理する実際の費用とみなさんから頂く金額の差が大きすぎたことです。市の負担が重くなっていました。第2に、愛知県内の他の市町村と比べて料金が低かったことです。同じ水準に合わせる必要がありました。第3に、岡崎市広域ごみ処理施設の建設に向けて、ごみの量を減らすことです。第4に、地球温暖化対策として温室効果ガスの排出を抑えることです。

料金の変更点は大きく2つの料金が変わりました。まず、クリーンセンターにごみを直接持ち込む料金です。以前は10㎏当たり70円で、100㎏以下は無料でした。現在は10㎏当たり200円になり、無料の制度もなくなりました。次に、粗大ごみを家まで取りに来てもらう料金です。大きなものでは以前の3倍になりました。

値段を変更したことの影響ですが、ごみの搬入量は全体で約20%、約9,700tに減りました。家庭から出るごみは約63%も減少しました。事業所からのごみも約10%減りました。搬入車両の台数も大幅に減りました。全体で約50%、約110,000台も減少しました。特に混雑が問題だった時期の改善が目立ちます。ゴールデンウィークでは約3,000台、約145tの減少でした。年末年始でも約2,000台、約46tの減少でした。以前は施設の外まで車の列ができていました。現在は受付開始時のみの混雑となり、スムーズに処理できています。

市外からのごみ持ち込みも大幅に減りました。市外のナンバープレートの車両や市外の指定ごみ袋を使った持ち込みはほとんど見られません。定期的な搬入ごみの確認検査でも、市外で発生したと思われるごみの搬入は確認されていません。施設の運営状況にも変化がありました。

中央クリーンセンターでは年間約10,000t、八帖クリーンセンターでは年間約3,000tの処理量が減りました。そのため、施設の停止期間を長く設けることができ、効率的な運営につながっています。

人口減少による税収減が心配される中、市は大きな課題に直面しています。中央クリーンセンターの延命化工事、リサイクルプラザと資源化施設の再整備を計画しています。令和12年度には広域ごみ処理施設が稼働し、八帖クリーンセンターの跡地利用も検討が必要です。これらの整備・維持管理には大きな費用がかかります。市は施設規模や処理能力を慎重に検討し、コストの削減に努めています。また、近隣自治体からの緊急処理要請や災害廃棄物への対応も考慮する必要があります。

まとめになります。

ごみ処理手数料の値上げは、当初の目的を大きく上回る効果をもたらしました。ごみの減量、施設の効率的運営、市外からの流入防止など、多くの面で改善が見られました。一方で、売電収入の減少や将来の施設整備費用など、新たな課題も生まれています。市は今後も適切な施設運営を続けながら、市民の皆さんが安心してごみ処理サービスを利用できるよう努めていくとしています。

今後もごみ対策へのご理解をいただければ幸いです。

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