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【一般質問】2017年6月議会-公園について(運用・管理・利活用)-

2017/06/05 00:00 活動アーカイブ

平成29年6月定例会-06月05日-07号

◆12番(小田高之)

議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、速やかに一問一答方式で質問をさせていただきます。

(1)公園の管理・運用・利活用についてでございます。

公園といっても、大小さまざまな大きさがあり、それに伴い管理・運用・利活用の方法も変化すると推察されます。そこで、今回は、任意団体、市民団体等による管理・運用・利活用に適切な規模の公園に視点を絞って質問をさせていただきます。

現状では、さきの団体等が管理・運用・利活用する際、公園愛護会を設立し、その団体が管理していると思いますが、改めて愛護会の仕組み、報償金についてお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄)

公園愛護会は、1年に12回以上の清掃やごみ拾いなどの美化活動と、活動状況についての報告書の提出をお願いしておりまして、清掃面積等に応じまして報償金をお支払いしております。

◆12番(小田高之)

現状、公園愛護会を設立し活動がなされている公園は、市内に幾つあるでしょうか。

◎都市整備部長(足立邦雄) 平成29年4月1日時点で143カ所の公園で活動していただいております。

◆12番(小田高之)

143カ所の公園の内訳はどのようになっているでしょうか。

◎都市整備部長(足立邦雄)

143カ所の内訳でございますが、街区公園では104カ所、近隣公園で16カ所、地区公園や緑道などで23カ所でございます。

◆12番(小田高之)

愛護会が活動している公園は都市公園であり、中でも街区公園が多くを占めていることがわかりました。さて、昨年、平成28年3月に、岡崎市緑の基本計画が改定をされました。その中で重点施策の一つとして公園運営の新たな仕組みづくりが挙げられていました。昨年6月の一般質問でも同様の質問がございましたが、改めてお伺いをいたします。この新たな仕組みとはどのようなものでしょうか。

◎都市整備部長(足立邦雄)

平成28年3月に改定をいたしました岡崎市緑の基本計画2011改訂版の重点施策におきまして、緑の質の向上を図るため、現在の公園愛護会を発展させる形で市民がより広く公園の維持管理や運営活動に参加していただける新たな仕組みとしまして、(仮称)公園愛護運営会の設立を進めているものでございます。

◆12番(小田高之)

ただいまの答弁で、公園愛護会をバージョンアップしたものが、(仮称)公園愛護運営会だと認識をさせていただきました。それでは、前者と後者の違いがどのようなものかをお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄)

公園愛護会は、町内会、子ども会、老人会など地域の方々による公園の清掃、除草等の美化活動や公園内の施設の点検などを行っていただいている団体でございます。

一方、(仮称)公園愛護運営会は、美化活動のほかに地域の方々、公園を活用したい方々が花づくりや地域イベントを行うなど、公園の維持管理や運営活動に参加できる公園愛護会を発展させた新たな仕組みでございます。

◆12番(小田高之)

現状、公園利用に関しては、ボール遊びの禁止や花火の禁止などのさまざまな禁止事項が多くあることは周知のとおりでございますが、もちろん、これはいたし方ない面もあるとは推察をいたしますが、一方で、子供たちがやはり、自由に遊ぶことができないかなという声もあると思います。そこで、(仮称)公園愛護運営会が管理主体になった場合、禁止事項の決定権なども移譲される、譲渡される可能性はあるのでしょうか。

◎都市整備部長(足立邦雄)

岡崎市都市公園条例では、公園での行為の制限が定められておりますが、それらの事項を遵守していただきながら、(仮称)公園愛護運営会が中心となっての地域での柔軟な公園運営は、可能と考えております。

◆12番(小田高之)

それでは、(2)(仮称)公園愛護運営会の具体的な取り組みについてお伺いをいたします。

昨年の一般質問の中で、(仮称)公園愛護運営会について都市整備部長さんのほうから、今年度は積極的な公園愛護活動を行っております地区をモデル地区に選定いたしまして、ヒアリングを行ってまいりたいと考えておりますとの答弁がございました。そこで、具体的にモデル地区はどこでどのような取り組みを行ってきたのでしょうか。

◎都市整備部長(足立邦雄)

針崎町にあります春咲れんが公園、春咲さくら公園、春咲の丘公園の3カ所の公園をモデル地区としております。この3カ所の公園がある針崎東町町内会に御協力をいただき、町内会役員、地域の有志の方々及び市職員等が参加し、昨年度より継続的にヒアリングを踏まえたミーティングを月1回程度、主に平日の夜に開催しております。ミーティングでは、それぞれの公園の目指すべき姿についての議論を行い、それに向けての活動を進め、課題の点検や評価等を行いながら、(仮称)公園愛護運営会の設立を目指しております。

◆12番(小田高之)

それでは、モデル地区はどのような条件で選定をされたのでしょうか。

◎都市整備部長(足立邦雄) 公園愛護会から提出をいただいております活動報告書からの活動状況、公園の面積等の規模、公園の機能から候補の選出を行いまして、地元役員の御了解をいただけましたことから選定をさせていただきました。

◆12番(小田高之)

それでは、モデル地区における具体的な取り組みはどのようなものが行われたのでしょうか。

◎都市整備部長(足立邦雄) 例えば、春咲の丘公園におきましては、花と緑であふれる公園づくりを目標に掲げ、地域住民を中心に花と緑のガーデナー養成講座を企画し、受講生を募り、同公園内で土曜日の午前に4回講座を行いました。講座で作成した寄せ植えプランターは、そのまま公園内に設置をし、水やり等の管理を受講生の方々が行ってみえます。

◆12番(小田高之)

具体的な取り組みについては理解をいたしました。それでは、(3)今後の取り組みについてでございます。緑の基本計画によりますと、平成28年度までに公園運営の新たな仕組みに関わる基本方針(理念・枠組)の策定とありますが、現在の進捗状況をお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄) モデル地区でのミーティングにおきまして、基本方針の案を提示し、議論をしていただき、その議論を踏まえて、より実効性の高い仕組みにするために取り組んでいるところでございます。

◆12番(小田高之)

公園を住民が管理する、または利活用を図っていくことは住民サービスの向上を図るとともに、経費の削減が目的として上げられます。また、加えて、地域コミュニティの熟成にも寄与すると考えますが、市としての見解をお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄)

市民ニーズの多様化、少子高齢化等の社会情勢の変化や限られた予算等を考慮しますと、地域の実情に合わせた公園の維持管理や地域主導の活用が求められております。また、地域コミュニティの醸成、公共施設への愛護心の寄与等の観点からも、地域住民が主役となり、地域の庭として、積極的に活動していただくことが重要と考えております。

◆12番(小田高之)

(仮称)公園愛護運営会により公園の管理費の削減が生まれるかについての御見解をお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄)

(仮称)公園愛護運営会の活動内容にもよりますが、例えば、低木の剪定や遊具塗装を活動内容として決定していただいた場合には、市からそれらの業務を発注する業者への委託料が減少することとなりまして、管理費の削減にもつながる可能性があると考えております。

◆12番(小田高之)

また、他都市の先行事例などを鑑みますと、街区公園が(仮称)公園愛護運営会に適した規模と考えられますが、市としての見解をお伺いします。

◎都市整備部長(足立邦雄)

さまざまな公園において、(仮称)公園愛護運営会が結成され、活動が行われることを目標としております。しかしながら、公園愛護会は、街区公園において、町内会を主体として構成されることが多い状況から、街区公園での公園愛護を発展させた、(仮称)公園愛護運営会が結成される例が多くなると考えております。

◆12番(小田高之)

広島市などでは、街区公園を指定管理者として制定する枠組みがございますが、岡崎市では、NPO等が街区公園など身近な公園を指定管理するケースも想定されているんでしょうか、お伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄)

指定管理ということではなくて、(仮称)公園愛護運営会の担い手としまして、NPO等も参加可能だと考えております。

◆12番(小田高之) 

今現在、公園緑地課さんのほうで、この取り組みを推進するために、どれくらいの予算をつけて、どれぐらいの人員体制で行っているのかをお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄) 平成29年度、今年度の予算では、仕組みの策定を進めるための業務委託費としまして、300万円を計上させていただいております。また、(仮称)公園愛護運営会設立に向けての専属の職員はおりませんが、地元のミーティングや活動への職員の参加、イベント準備の応援など1ないし3名程度の職員で対応しております。

◆12番(小田高之) 

それでは、今後の目標についてお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄) 

市内各所におきまして、(仮称)公園愛護運営会が結成をされ、活動が行われることを最終目標としておりますが、緑の基本計画に記載されているとおり、平成32年度に10カ所の公園において活動が行われることを当面の目標としております。

◆12番(小田高之)

今現在で、3カ所、目標年度の32年度まで残り3年強でございますが、予算、人員だけをみますと、達成に向けて若干厳しいのではないかなと思いますが、それについての御見解をお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄) 

限られた予算、人員ではございますが、目標達成に向けて鋭意、当該事業を進めてまいる所存でございます。

◆12番(小田高之) 

ぜひよろしくお願いをいたします。身近な公園である街区公園の管理・運営・利活用において、公園の維持管理費の削減という角度から政策の推進が語られることが多いものですが、確かにその観点は重要であると思います。しかしながら、愛護会で運営されている方たちにお話を伺うと、夏場における公園の草刈りの大変さや、トイレの清掃という部分では大変な苦慮をされていることがわかりました。公園の規模や活動の回数など、一概には言えないのですが、やはり、運営会に移行しても、市における清掃や活動に対するフォローアップは当然必要になってくることが推察をされます。となると、やはり維持費の削減、それだけを追求するのは難しい面があるとも考えられます。

そこで、やはり、定量的な側面以外にも、定性的な側面、いわゆる身近な公園の管理・運営・利活用を通して、地域の紐帯の再構築という面に力点を置いてぜひ施策を推進していっていただきたいと思います。目が行き届いたコミュニティの形成による防犯効果、大災害が発生した際における共助の強化、その後に続く復興時における迅速な対応、また、子供たちが親以外のさまざまな価値観を持つ大人に出会うことができる地域における教育上のプラスの効果など、地域の紐帯が生み出す多くの定性的な効果はさまざまなところで指摘されている事実だと思います。ぜひ、その側面の効果に重点を置いていただきながら、さらなる推進をお願いしたいと思います。

そこで、再度目標達成に対する熱意をお伺いし、私からの一般質問を終わりたいと思います。

◎都市整備部長(足立邦雄) 

議員御指摘のとおり、当該事業の主目的であります公園の利活用以外にも、公園を核としたコミュニティの醸成にも寄与でき、地域の安全安心、魅力向上にもつながると考えております。前述のとおり、緑の基本計画の重点施策の一つでありますし、モデル地区の方々を初めとする地域の皆様の熱い思いもございますので、これに最大限応えるべく、引き続き、全力を尽くしてまいります。

◆12番(小田高之) 

以上をもちまして、終わります。