岡崎市議会議員 小田たかゆき オフィシャルHP

【討論】03月議会

2017/03/24 00:00 活動アーカイブ

概略(定例会03月24日-05号):

平成29年3月議会の本会議最終日に行われる討論に登壇しました。定例会に上程された議案について各会派がそれぞれ賛否を述べ、それについて他会派との討論を行うというのが主旨です。21号議案は議員報酬をあげる議案でした。大幅な報酬増、市民のみなさんの経済状況を考慮し反対としました。以下、当日の議事録です。

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○議長(原田範次)

御質疑なしと認めます。 討論の通告がありますので、順次発言を許します。 12番 小田高之議員。

(12番 小田高之 登壇)

◆12番(小田高之)

 議長のお許しをいただきましたので、本3月定例会に上程されました全議案のうち、第21号議案以外は賛成の立場から、会派を代表しまして、チャレンジ岡崎・無所属の会の討論を議案の順に述べさせていただきます。

 第21号議案「岡崎市議会の議員の議員報酬等に関する条例等の一部改正について」でございます。議員の報酬については、岡崎市特別職報酬等審議会にて十分審議をされ、答申していただいていると理解しておりますが、私たちが耳にしている議会に対する声などの市民感情等を考慮する限り、今回は反対とさせていただきます。

 次に、第27号議案「岡崎市指定障がい福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例及び岡崎市障がい福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部改正について」でございます。今回の改正では、A型事業所が利益を追求するばかりではなく、事業者が利用者に対して行うサービスの向上を目的としたものであることは理解いたしました。他方で懸念されるのは、倒産する可能性があるA型事業所を利用している利用者さんへの対応でございます。障がい者を抱える親御さん、そして利用者さんたちが不安なく利用できる、なお一層の体制強化をお願いいたしまして、賛成とさせていただきます。

 第30号議案「岡崎市保育所条例の一部改正について」でございます。南部地域の発展に伴う保育需要の増加に対する対策は喫緊の課題であり、その解決に向けて新たな乳児保育園が完成することは、女性の社会進出、そして働く親世代にとり待望のものだと考えております。また他方で、既に2回の地元説明会を開催され、地域、地元の声を十分に拾い出し、その対応を考えてくださっているとのことでありました。仮に暫定的な乳児保育園でありましても、地元に根づいた園になることになお一層の御尽力をお願いするとともに、南部市民センター分館を使用した地元との交流の要望があった際には、ぜひとも迅速に対応していただけることをお願いいたしまして、賛成とさせていただきます。

 第33号議案「岡崎市周辺環境に影響を及ぼすおそれのある特定事業の手続及び実施に関する条例の制定について」です。当条例案はもともと、岡崎市水と緑・歴史と文化のまちづくり条例内に記載されていた内容を分離し、特定事業にかかわる実施手続を明確にしたものであると理解しております。関係事業者へのより一層の周知をお願いいたしまして、賛成といたします。

 次に、第34号議案「岡崎市都市公園条例の一部改正について」でございます。今回の改正は、指定管理者の業務を拡大するものであり、公がいかに稼げる場所で稼ぐのか、つまりストックの利活用が求められている時代に沿う改正案だと理解しております。今後は、指定管理者の方々が、能動的な市民や事業者の方々が持つアイデアを柔軟に取り入れ、岡崎らしさを持つ公園利用が生まれてくることを期待しまして、賛成とさせていただきます。

 次に、第39号議案「平成29年度岡崎市一般会計予算」についてでございます。

 2款2項3目、男女共同参画講座・講演会開催業務についてでございます。性的少数者、いわゆるLGBTの方に対する理解促進を進め、彼ら、彼女らと共生していくことは、人権という問題からも重要でありますが、他方で、言葉は悪いかもしれませんが、まちづくりの面からも有効であるとされています。多様性があるまちは、少額な投資を生み出します。ぜひその観点も考慮に入れていただきながら、一層の理解が進むことを期待しております。

 3款1項1目、生活困窮者学習支援業務についてでございます。生活保護受給者の小学校5年生から中学生を対象にした学習の支援は、貧困の連鎖を断ち切るためにも必要なことであり、評価できると考えております。今後はぜひとも、相対的貧困世帯も視野に入れた学習支援に取り組まれることをお願いしておきます。

 4款1項5目、自殺予防対策業務についてでございます。こころの健康電話相談「こころホットライン」を1回線から2回線へと増設することは、大変心強いものであります。自殺者の遺族、周囲の人の気持ちを察する限り、それを食いとめることは大切な社会的責務であると思いますので、今後とも継続的にお願いいたします。

 5款1項2目、就業支援事業についてでございます。ニート、フリーターに対して職業的自立を支援している若者おいでんクラブは、専任のキャリアコンサルタントがさまざまなプログラムを実施し、毎年30人以上の就業、進学の実績を上げていると伺いました。平成29年度も、説明会、セミナー等で周知を行い、協力企業を募集していくとのことでありましたので、利用者の立場からプログラムのなお一層の充実をお願いいたします。

 6款1項3目、農政推進事業についてでございます。農業者による農産加工品の開発及び販路開拓に係る取り組みを支援する農林産品ブランド化・6次産業化支援は、平成27年度で7名、平成28年度で8名と、実績を積んでいるとお伺いいたしました。農産加工品の開発は、成功も失敗もありますので、資金の支援だけでなく、セミナー、相談等の支援もぜひともお願いいたします。

 6款1項4目、農政推進事業の中で農林産物等展示即売施設管理運営業務の機器賃借料は、おかざき農遊館、ふれあいドーム岡崎のPOSレジとのことで、予算を平準化するために賃借と買い取りの比較検討を行っていないとのことですが、買い取りをスケジュール化することにより平準化を図りまして、今後は平準化とあわせて賃借と買い取りの比較検討を行っていただきたいと思っております。

 7款1項2目、新産業支援事業であります。(仮称)岡崎モーターフェスティバルの負担金を減らすことは、市側の一方的なコストカット要請でイベントの魅力を損なうことがあるので、慎重に検討するとのことでございました。約1万5,000人の来場者、そしてアンケートにより、95%の方々がまた来たいということでございましたので、ぜひともさらに一層のフェスティバルの盛会をお願いしておきます。

 7款1項6目、観光客誘致事業でございます。観光啓発業務の観光宣伝委託として名鉄キャンペーンがあります。平成27年度から春そして秋と実施されてきましたが、利用者アンケートにて、この切符がなかったら、訪れることはなかったと、新規開拓へ大きく関与したと考えております。初めて訪問された方がまた行きたいと思っていただけるようなキャンペーンの内容のさらなる充実をお願いいたします。

 7款1項7目、会館施設管理運営事業でございます。家康館の展示、資料、複製制作とあり、現物の資料保存は、温度、湿度など環境調整の確保が必要であるとの観点から、複製の制作には賛成でございますが、一方で、本物を見る機会も必要と考えます。ぜひ年に1度は本物を見る機会を設けることを検討していただけることを期待しております。

 8款4項1目、災害対策事業であります。総合雨水対策事業費補助業務として、止水板設置に対しての補助金が新規に開始されるということでございました。いざというときの備えこそ、行政が率先してやるべき分野であり、現状で何人くらいの申請があるかわからない状況だとしても、動くことが大切だと考えております。まずは50万円の上限、10人の想定で補助を始めるということは、大変にすばらしいことだと思います。今後も新規業務は積極的にお願いいたします。

 8款5項1目、交通政策推進事業でございます。バス路線対策業務のバス業者への赤字補填としてのバス運行対策費補助金でございます。年間バス利用者は約670万人と、堅調なバス利用がございます。他方で、赤字路線については、バス以外の交通方法もあわせて、地域を巻き込みながら、同じ補助であれば、より便利な交通網の検討もぜひお願いしておきたいと思います。

 10款4項1目、嘱託職員・臨時職員賃金等についてでございます。教員補助者の増員ということで、きめ細かな指導がされ、教育的効果も上がると期待しております。教師の多忙化解消という点からも、現場からも喜ばれると思い、高く評価するところでございます。しかし一方で、現場の教師の方からは、35人学級の強い要望もございます。教員補助者の増員という施策は、ここで一旦立ちどまっていただき、35人学級の設置に切りかえることもぜひ検討していただけるようにお願いをいたしておきます。

 10款4項1目、中学生三大陸国際理解教育推進業務についてでございます。本年度、オーストラリアの中学生と本市の中学生の新しい交流活動の事業だと伺いました。新しい事業を起こすのは大変だと思っておりますので、それを乗り越えたことが高く評価されると思います。しかし、新しい事業は思わぬ事態がつきものでございます。子供の安全が第一、派遣を事業者に任せるのではなく、相手方の教育委員会ともよく連携し、有意義な交流ができますように、きめ細やかな配慮をお願いしておきます。

 10款4項5目、総合学習センター施設整備業務、基本設計委託料についてでございます。センターの改修に向けての設計委託料であると伺っております。今後、市内の多くの公共施設の耐用年数が限界を迎える中で、施設におけるライフサイクルコストをトータルに考慮していく必要性があると推察されます。その中で当施設は、10年前に大改修をしたばかりであり、他の施設とのバランスを考慮しますと、さらなる改修は時期尚早ではないかとも考えられます。ぜひ俯瞰的な視点からも改廃、維持をお願いしておきます。

 10款5項5目、岡崎城跡整備業務についてでございます。岡崎城跡の城郭遺構の全容を把握することを目的とした発掘調査を継続していくことは、歴史を正確に把握するためにもぜひとも取り組んでいただきたい内容であります。せっかくですので、発掘するなら、全てを埋め戻すのではなく、一部でも見える化していくことをお願いしておきます。

 10款5項8目、美術博物館展示備品等購入費についてでございます。文化の薫り高い教育のまち岡崎としては、展示備品等の購入費が肝となると考えております。本年度は、まとまったコレクションを安価に購入できる機会を得たということで、1,600万円増となり、評価するところでございます。しかしながら、昨年度までは650万円程度で推移してきたと伺いました。ぜひとも継続的に来年度予算案程度の予算化に御尽力をいただきたいと思っております。一流の作品は、人を呼ぶだけではなく、子供たちの文化資本の蓄積へとつながり、それは将来を決定するバロメーターとなるとも考えられます。ぜひ岡崎の文化の薫りを保つためにも、一流の美術品の継続的な購入を重ねてお願いしておきます。

 10款6項1目、(仮)龍北総合運動場整備業務についてでございます。市民がスポーツを楽しむ場所がまた一つふえることは、大変喜ばしいことであり、さまざまな団体からの要望があるのは、容易に推察できるところでございます。また、それらの調整も大変だとは十分理解しているつもりでございますが、ぜひとも現在あるプールを生かし、室内50メートルプールの建設の検討もしていただけるようにお願いをしておきます。

 次に、第52号議案「平成29年度岡崎市病院事業会計予算」についてでございます。

 医療の機能分化が進む中、3次医療機関として、心肺停止、大やけど、脳卒中などの生命の危機に瀕している状況の患者さんに対し、高度な医療を24時間体制で提供する医療機関である当病院が果たす役割の大きさは、住民の期待も高いものであると思います。その中で、限られた予算を高度で性能の高い機器に使用し、市民の健康に一層資する計画を持たれていることをさきの委員会で理解いたしました。

 加えて、経営面におきましても、平成29年度においては、純損益が約650万円の黒字であるということも、また病院経営をしていく上での基準とされる指標上の数値が健全であることも理解いたしました。

 今後とも、質の高いサービスの提供と持続可能な経営努力を続けていただけるようお願いを申し上げまして、賛成といたします。

 以上、重立った箇所について意見を申し上げさせていただきました。

 最後に、3月をもちまして退職される皆様、長年にわたり市政のために御尽力いただきまして、ありがとうございました。まだまだ若輩者の会派でございます。ぜひとも今後は、皆様からの御指導御鞭撻を賜るよう心よりお願いを申し上げるとともに、何よりも皆様のこれからに幸多からんことを御祈念申し上げまして、討論とさせていただきます。

 ありがとうございました。

(12番 小田高之 降壇)