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メールマガジンVol.5 (①選挙についてのルールは世間の非常識?!~選挙カーや電話がジャンジャンなるには理由があります~/②この本はおすすめで~す!~「勉強の哲学 来るべきバカのために」/著者・千葉雅也(2017)~

2017/06/30 00:00 活動アーカイブ

月に1回発行しているメールマガジンです。人口減少、経済の停滞という時代に政治に求められるのはいかに「対話」をしていくのかにあると考えています。ここでは、そのことを念頭におきながら、みなさんとともに「あーでもない、こーだよね」という合意形成をしていくために必要な情報を発信できればと考えています。ぜひ、お時間があるさいに目を通して頂ければ幸いです。


— 目 次 ————————————
[1] -選挙についてのルールは世間の非常識?!-
~選挙カーや電話がジャンジャンなるには理由があります~
・この記事は3分で読めます

[2] -この本はおすすめで~す!-
~「勉強の哲学 来るべきバカのために」/著者・千葉雅也(2017)~
・この記事は3分で読めます

[3] -6月議会が閉会しました!!-
~今回は議案も少ないのでじっくり吟味しました。~
・この記事は1分でよめます

[4] -お知らせ-
~日々のことはこちらから!ぜひフォローしてくださいね!~
・この記事は30秒でよめます
———————————————–


[1]-選挙についてのルールは世間の非常識?!-

選挙業界(そんなのあるのでしょうか?!)が活況を呈しています。

6月25日にはお隣の西尾市長選、市議選の同時選挙が投開票を迎え、来る7月2日には東京都議選が投開票となります。西尾市は近隣市町村ということもあり、もしかしたら応援に駆け付けた方もいるのではと思います。

さて、選挙の常識は世間の非常識。

という諺があるかどうかは寡聞にして知りませんが、選挙における「苦情」はよく聞く話しですし、自らの選挙でも苦情を直接頂いたりもしました。涙

この界隈でよく話題になるのは、街宣カーと呼ばれる車が名前ばかり連呼してせっかく寝かせつけた子どもが起きたや、電話がひっきりなしにかかってきてうるさいなどでしょうか。

…やっている本人としても申し訳ない気持ちがあるのですが、じつは日本の(悪しき)公職選挙法なるものが、選挙の形を決めているというところもあるのです。

例えば、街宣カーの名前連呼がうるさいなる件。

結論から言いますと、「名前連呼」以外が出来ないのがあの街宣カーという存在なのです。すこし煩わしいですが公職選挙法を見てみるとこう書かれています。

(連呼行為の禁止)
第百四十条の二  何人も、選挙運動のため、連呼行為をすることができない。ただし、演説会場及び街頭演説(演説を含む。)の場所においてする場合並びに午前八時から午後八時までの間に限り、次条の規定により選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上においてする場合は、この限りでない。

で、次条とは

(車上の選挙運動の禁止)
第百四十一条の三  何人も、第百四十一条の規定により選挙運動のために使用される自動車の上においては、選挙運動をすることができない。ただし、停止した自動車の上において選挙運動のための演説をすること及び第百四十条の二第一項ただし書の規定により自動車の上において選挙運動のための連呼行為をすることは、この限りでない。

となります。

一読しただけでは非常いわかりにくいのですが、要は名前を含む「連呼は禁止」だが、午前8時から午後8時にかけて「自動車からの連呼」は可能。どころか、「選挙活動のために使用される自動車の上においては、選挙活動をすることができない」が、「連呼行為」に限り可能となります。
煎じ詰めていえば、街宣カーという自動車は停車して演説をしない限り、「名前の連呼」しか許されていないのです。

また、他方の電話です。これもジャンジャン鳴ることにはそれなりの理由がありと思います。それは、「個別訪問」の禁止です。

かつて選挙中に個別訪問をすることは、袖の下で金銭の授受を行う可能性がある(あった?!)ということで禁止にされたと言われており、時代的な合理性はあったのだとは思います。しかし世は下り、平成のご時世においてこれをいまだに禁じているため、選挙中に顔と顔を合わせて政策的なことを話しあい、説得するという最も基本的なことが不可能になっているのが現在の公職選挙法です。

例のごとく条文はこんな感じです。

戸別訪問)
第百三十八条  何人も、選挙に関し、投票を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて戸別訪問をすることができない。
2  いかなる方法をもつてするを問わず、選挙運動のため、戸別に、演説会の開催若しくは演説を行うことについて告知をする行為又は特定の候補者の氏名若しくは政党その他の政治団体の名称を言いあるく行為は、前項に規定する禁止行為に該当するものとみなす。

そこで、致し方なく電話作戦なる方法を取るのですが、電話というのも一種の暴力であり相手の立場を考えない行為ですので、「〇〇をよろしくお願い致します。」というほとんど政策的には無意味な電話がみなさんのお宅にかかってくるということになるのです。

しかし、これらの行為がまったくの無駄ではないのもまたひとつの真実です。

選挙カーによる投票率の向上や、電話などによる「単純接触」の効果についてはさまざまなところで実証的な研究が正の相関性があると伝えていますし、なにより、選挙をしているわたしたちにとり効果があるこは肌感覚でわかります。例えば、選挙後に街宣カーの声が聞こえなかったじゃないと訴求される方や、電話により名前を覚えて頂くことでそれが投票行動に繋がるなど、例を挙げれば枚挙に暇がないわけです。

それでも、選挙期間中に政策的な議論ができないのはやはり悲しいところです。インターネットによる選挙活動の解禁につぎ、次回の統一地方選挙からは市議会議員候補者や都道府県議選挙においても政策を記したビラの配布が枚数に制限はあれど可能となりました。

じょじょにではありますが、選挙期間中の「連呼」や「お願い」だけではなく、政策の議論ができる選挙戦が展開できる環境が整ってくる予感もあります。
ぜひ、皆様方におかれましては選挙中の連呼に辟易されることなく、暖かく見守って頂ければ幸いです。


[2]-この本はおすすめで~す!-
~「勉強の哲学 来るべきバカのために」/著者・千葉雅也(2017)~

ありきたりなビジネス系のハウツー本は読み飽きた。という方にこそお勧めなのがこちら。

「勉強の哲学 来るべきバカのために」/著者・千葉雅也(2017)
 http://amzn.to/2ukRpM2

著者は主に哲学、思想を研究対象としている方であり、誤解を恐れずに言えば筋がね入りの「勉強のプロ」であるわけですが、その方が自らの研究対象である現代フランス哲学の概念を嚙み砕きつつ、それを基点にしながら「そもそも勉強とは何か」について比較的平易な言葉で記しているのがこの本です。

著者はそもそも勉強をしていくことは周囲のノリから「浮く」こと、周囲の友人が使用しない言葉遣いをすることで「空気が読めないキモい」やつと見なされることだと実体験を交えながら語っています。

その「浮く」という経験は、勉強をするための初発の動機であり、無意識にであれ周囲の環境に「アイロニー=ツッコミ」をいれることに起因をしています。

例えば、友人同士で流行っているノリに対し、「なんかちがうよな~」という鬱屈した感情を抱いている状況を想像すると、「なんかちがうよな~」と感じている主体は、周囲に「ツッコミ」をいれつつ、「なぜなら」と理由を語らざるを得ない、また言葉にはならなくとも、どこか「ノレない」という疎外感を抱いていることがあります。

このような状況が環境にツッコミをいれることです。そしてこの軽い「ツッコミ」を梃子にして、べったりと張り付いた環境からズレていくこと、そのズレ方を「ユーモア=ボケ」という概念で表しています。ボケとは文脈をズラし、それを読みかえていくこと、話を置き換えていくことだと定義されています。

もうお気づきだとは思いますが、筆者は勉強というものを漫才の隠喩として捉えているのです。そして、勉強とは漫才におけるボケとツッコミが展開をしていくように、周囲の環境にツッコミを入れ、ボケにより文脈を逸脱し、脱線しながら、さらにツッコミを入れ展開をしていくことであり、そのためには主体が属する環境の外にある言語を手にしていく過程だと論じていきます。

でその先は…ぜひ、本書を手に取って頂きその先の「来るべきバカ」への行程を味わって頂ければと思います。

ここまで読んでいただいた方にはなんとなく抽象論で興味ないな~と思われるかもしれませんが、実践編としてもたいえん興味深いことが書かれているのがこの本の秀逸なところ。それは、知識のストックとフローの部分の管理についてです。

みなさんも日々流れる情報をストックしながらそれを咀嚼し、今度はアウトプットしていくという過程を繰り返していると思うのですが、そのような工程において筆者がお勧めしているのはストックにおけるEvernoteとフローにおけるWrrkflowyの使用です。

Evernoteはどんなファイル形式でもノートという単一の場所に保管ができる優れたクライアントでありわたしも長年愛用しているのですが、一方のWorkflowyは始めて触れるものでした。

Workflowyはアウトライナーなるプリミティブなエディターの一つですが、これかなり調子がいいのです。実はこの文書を書く際も使用しているのですが、単線的に文章を羅列しておいて、それを上下に動かすことができます。

また、単純な階層構造を持っているので、目次を適当に作っておいてそれを膨らませていくことが簡単にできます。一見は百聞に如かずということで、どちらも無料版がありますので、本書を読んでいざ実践をして頂ければと思います。

Evernote
https://evernote.com/intl/jp/
Workflowy
https://workflowy.com/

原理論と実践論を兼ね備えた本書はハウツー本に読み飽きた方にこそ一読の価値があると思いますので、ぜひ読んで頂ければと思います!


[3] -6月議会が閉会しました!!-
~今回は議案も少ないのでじっくり吟味しました~

前回のwebマガジンで告知させて頂いたように、6月議会が開会、そして閉会をいたしました。

一般質問では、都市公園といわれるなかでもわたしたちの生活に身近である街区公園を中心とした利活用について当局の見解を質し、委員会では議案、補正予算の審議、質疑、そして本議会の最後には会派を代表して討論に臨ませて頂きました。また、本議会では全議案に賛成をしました。

そこらへんのことを時系列でブログで記しておりますので、ぜひまだの方はご覧になって頂ければ幸いです!

6月の定例会がいよいよ迫ってきました!
http://odatakayuki2016.blog.jp/archives/17532446.html

6月定例会が開会しました
http://odatakayuki2016.blog.jp/archives/17801076.html

公園について-特に街区公園というわたしたちの住居にある身近な公園の維持、運営、利活用について-
http://odatakayuki2016.blog.jp/archives/17896760.html

7時間座り続けるとどこまでいけるか-議会の一般質問裏話?!-
http://odatakayuki2016.blog.jp/archives/17994418.html

最後の討論に登壇をしてきました!!-6月定例会が閉会-
http://odatakayuki2016.blog.jp/archives/18462121.html


[4] -お知らせ-
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では、また。