岡崎市議会議員 小田たかゆき オフィシャルHP

【代表質問】2018年3月議会- 1.平成30年度の予算編成について/ 2.本市の人口のいまとこれからについて/3.本市と民間が連携して進める、これからの公共サービスについて/4.総合政策各論について

2018/03/03 17:07 活動アーカイブ

代表質問の議事録を転載します。

通告を一番上に、目次として記してあります。代表質問は一括質問/一括答弁です。そこで、質問の下に答弁がくるように構成を変えました。引用部分が答弁になります。また議会では時間の都合上、大きな9の質問は割愛しました。 

興味がある部分にあたって頂ければ幸いです。

1.平成30年度の予算編成について
(1) 借金に頼らない経営
(2) 公共施設用にためたお金の運用
2.本市の人口のいまとこれからについて
(1) 人口ビジョン
(2) まち・ひと・しごと創生総合戦略の中間年における事業評価
3.本市と民間が連携して進める、これからの公共サービスについて
(1)PFI(民間のお金・知恵をうまく生かす公共事業の手法)による事業の評価
(2)本市が描く、民間と連携した公共サービスの方向性
4.暮らしを支える組織および体制について
(1) 地域コミュニティの支援、実現
(2) 主要駅周辺における自転車の安全な運用
(3) 地震と水害への対策
ア.岡崎市地震対策アクションプランの主要な施策と受援計画
イ.総合雨水対策の現状と今後
5.誰もが健康で、すごしやすい社会の構築について
(1) 地域医療のさらなる充実
(2) 地域で福祉を支える制度
ア.地域住民による「互助」の推進
イ.学区福祉委員会に対する支援の取り組み
(3) 子どもを希望する家庭を支える制度の充実
ア.延長保育、病児・病後児保育、一時預かり保育などの子育て支援事業
イ.重度の障がいを持つ児童への支援
6.賑わいと活力あるまちづくりについて
(1)農業の振興
都市型農業のあり方
(2) 商工業の振興
ア.企業の移転・立地の土地確保のため、工業団地の造成と土地利用規制の調査
イ.中小企業の高校生や大学生の人材確保
(3) 観光の振興
案内用図記号(ピクトグラム)の適用
7.暮らしとなりわいを支える基礎の整備について
(1) 誰もが快適に移動できる社会の実現
ア.リニアの影響
イ.本市に関係する県下の道路
ウ.地域内交通
(2) 都市の利用と二つの拠点
ア.乙川リバーフロント計画内における公園の方向性
イ.JR岡崎駅の自由通路
(3) 身近な公園、町の公園
8.教育と文化について
(1) 学校教育の充実
ア.英語教育のさらなる推進
イ.教員が多忙化する要因と解消に向けた取り組み
ウ.小中学校の普通教室へのエアコン設置
エ.子どもたちが科学に親しむための施設(科学館)
(2) アートによるまちづくり
ア.美術博物館の常設展示棟の展開
イ.学芸員のさらなる能力向上の支援

9.持続可能な都市の経営について
(1) 市政の運営について声を聞く手法
(2) 公正な契約
ア.1者入札の是非
イ.官製談合が行われないために
ウ.随意契約の考え方
(3) 本市を内外に発信する戦略

◾️はじめに

皆さん、おはようございます。代表質問も最終日でお疲れだと思いますが、ぜひ少しの時間ですが、おつき合いをいただければと思います。

代表質問は御存じのとおり一括質問一括答弁でございます。

私のほうから一方的に、まずは質問をさせていただくと、そういう流れになっておりますので、何分お聞き苦しいところもあるかとは思いますが、ぜひともおつき合いいただければ幸いでございます。

さて、本題に入る前に、本日の質問の概要を説明させていただきます。

まず、次年度の予算の質問をさせていただきます。ここでは、主に現在における本市の懐事情について、確認を込めて質問をいたします。

次に、人口の話でございます。やはり、少子高齢化、この課題にどう立ち向かうかは、自治体における喫緊の課題であるとの認識であります。人口の現状、そしてこの先について聞くことで、以下の質問に続けていきたいと思います。

そして次に、公共サービス、特に民間と組むPFIについてお伺いをいたします。

公共サービスの向上に努めることが、やはり今住んでいる住民、そしてこれから住む方にとり、何よりのアピールにつながる、そう考えております。

以上の大きな流れを確認したところで、続いて、岡崎市が定めた第6次総合計画における基本政策の分野に沿って、順を追って質問をしていきます。

まとめますと、来年の予算を確かめ、人口の動向を探り、公共サービスの方向性についてお伺いをいたします。その後に、市が定める総合計画の内容について、我々の考えをお聞きしていくという運びになりそうでございます。

それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、質問をさせていただきます。

◾️平成30年度の予算編成について

それでは、大きな1番、平成30年度の予算編成についてであります。これは、昨日までの答弁で大枠理解したところではございますが、加えて2点お伺いをいたします。

まず、(1)借金に頼らない経営についてです。

平成30年度当初予算が公表されました。それによりますと、基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスは1億8,000万円で黒字となっております。これは、ごちゃごちゃしたことを抜きにしますと、借金に頼らないで自治体を経営していく、その一つの目安です。黒字であればあるほどいいということだと思いますが、そこで本市のプライマリーバランスですが、平成30年度を含めたこの5年間において、平成27年度の約5億円の赤字を除いて、黒字でございます。

借金を減少させて、プライマリーバランスを黒字として継続していくことは、今後、一方では、生産人口の減少などにより財政規模が縮小されることが推察され、また他方では、市が保有する財産の維持管理の経費が増大することが予想される中で、やはり健全な財政運営を引き続き行うためにも必要なことであると考えております。

そこで改めて、プライマリーバランスについての本市のお考えをお聞かせください。

◎財務部長(馬場悦哉) 

それでは、1の(1)借金に頼らない経営、プライマリーバランスについてのお尋ねでございます。

プライマリーバランスは、歳入歳出それぞれから市債に関する予算を除いた基礎的財政収支でございまして、市債を除いた歳入と公債費を除いた歳出のバランスを見るものでございます。プライマリーバランスが均衡している場合、現世代の受益と負担がつり合うこととなり、債務の累積を防ぐためには、プライマリーバランスを黒字にする必要がございます。

御指摘のとおり、健全な財政運営を行う上でプライマリーバランスの黒字化の継続は大切なことだと考えておりますが、市債は財政運営上、資金調達の有効な手段の一つと考えておりますので、起債に適する事業、いわゆる適債事業については積極的に活用していきたいと考えております。

起債事業の規模の大小や起債対象の事業そのもの増減などによってプライマリーバランスは変動いたしますので、単年度で比較するのではなく、長期的な動向もあわせて判断し、起債残高に配慮する必要があるものと考えております。

次に、(2)公共施設用にためたお金の運用です。

市が抱える施設の保守、改修にとっては、このお金は必要なことでございます。他方で、やはりお金がかかることです。平成30年度においては、竜谷小学校の長寿命化の改修工事をモデル的に実施するとのことでした。学校施設だけではなく、やはり公共施設の維持や管理には多くの経費がかかることは、容易に推察できることでございます。

ここで鍵を握るのは、公共施設用の貯金である公共施設保全整備基金の運用ではないでしょうか。そこで、この基金の現在の状況、推移を含め、お考えをお聞かせください。

◎財務部長(馬場悦哉)

続きまして、1の(2)公共施設用にためたお金の運用、公共施設保全整備基金の関係でございます。

公共施設保全整備基金は3月補正を含め、29年度末残高は58億5,000万円と見込んでおります。28年度末は60億5,000万円、27年度末は57億4,000万円となっております。

この基金につきましては、事業の財源とするため毎年度取り崩しを行っていますが、ほぼ同額を補正予算で積み立てておりまして、残高は60億程度を維持しております。積立額につきましては、3年間の事業費の2分の1程度を目標としてきましたが、公共施設等の老朽化により、建てかえ事業費や保全工事事業費等の増加が見込まれることから、目標額は増加していく傾向となっております。

学校施設の長寿命化につきましては、平成30年度に実施する竜谷小学校の結果を分析し、必要な工事を順次行っていく必要がございます。

学校施設を含めた公共施設の長寿命化を図る計画的な保全整備に要するための事業費に対し、公共施設保全整備基金を有効に活用していきたいと考えております。

◾️2.本市の人口のいまとこれからについて

次に、大きな2番、本市の人口のいまとこれからについてです。

人口の増減が本市において重要な指標になることは、衆目の一致するところでございます。御承知のとおり、大まかに言えば、自治体の人口は生まれてくる人とお亡くなりになる方の差、つまり自然増減と、そして外に出ていく人、越してくる人の差、つまり社会増減によって決まるわけでございます。

移動の部分に注目しますと、先日、総務省が発表した2017年の移動報告では、やはり東京圏に引っ越す方が圧倒的に多い。相変わらず東京がブラックホールのように人を吸い取っていくという構造を変えていくのは、まだまだ難しいという結果であったと思います。

一方で、生まれてくる子供の数をふやすことは、人口減少に少しでもあらがう道として大変重要であるとの認識です。そして、何より社会にとり、地域にとって、新たな子供が生まれてくることは大変喜ばしいことであると思います。

そこで、遠くない未来において人口減少を迎えると推計されている本市でも、平成27年12月にまち・ひと・しごと創生総合戦略が策定され、本腰を入れて対策に臨まれていると認識をしております。

そこで、2点伺います。

まずは、(1)人口ビジョンについてです。

戦略の策定時に並行して行われた人口推計、いわゆる人口ビジョンについて、本市が目標に掲げた人口や出生率の目標、そして目標値に対する現在の状況についてお聞きをいたします。

◎総合政策部長(山本公徳)

私からは、まず4点お答えいたしますけど、2の(1)人口ビジョンで質問のございました平成27年に策定した本市の人口ビジョンの目標値と現状値についてお答えをいたします。

本市が平成27年に策定いたしました人口ビジョンでは、将来にわたり本市が活力を維持していくために必要な人口や出生率の目標値として試算をしております。試算結果といたしましては、端的に申し上げますと2030年までに本市の合計特殊出生率を1.8以上、さらに2040年までに2.07以上に引き上げることができれば、2055年の本市の人口を約41万人まで引き上げることができるというものでございます。

本市では、この人口ビジョンをもとに平成27年に5カ年の短期計画、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定しております。また、この戦略に掲げた15の成果指標の一つに合計特殊出生率を平成31年度までの5年間で1.70まで引き上げることを目標に掲げております。

これに対して、直近の合計特殊出生率は平成27年が1.73でございました。平成26年の出生率が1.64でありましたので、これとの比較におきましては数値の上昇が確認されておりますが、同時にこれを維持していくことの難しさも認識しているところでございます。本市としましては、引き続き当面の目標値である1.70の維持を目指し、本戦略に掲げた結婚、出産、子育て支援に係る施策、あるいはこれ以外の各部署におけるさまざまな子育て支援に関する施策を積極的に推進してまいります。

(2)まち・ひと・しごと創生総合戦略の中間年における事業評価についてです。

5カ年計画として策定された総合戦略も、策定から丸2年以上が経過しました。そこで、中間評価がどのように行われたのかについてお聞きをいたします。

◎総合政策部長(山本公徳)

次に、2の(2)まち・ひと・しごと創生総合戦略の中間評価の実施状況についてお答えします。
 まち・ひと・しごと創生総合戦略の中間評価につきましては、5年計画の中間年に当たります昨年8月に必要な作業を終えまして、評価結果につきましても、市ホームページにおいて公開をしております。
 中間評価の主な内容といたしましては、平成27年度と28年度の2カ年の取り組みを通して、本戦略で掲げた15の成果指標がおおむね達成の方向で推移していることを確認し、引き続き一つ一つの施策を粘り強く推進していく必要があるとの評価を行ったところでございます。
 また、評価の過程におきましては、施策を担当する各部署へのヒアリングを初め、専門家や市内各層の代表者を交えました総合戦略推進会議、さらには、市議会総務企画委員会への意見聴取を踏まえまして、この全15の成果指標のうち年間観光入り込み客数を583万人から613万人、また年間転入者数を1万4,000人から1万5,000人に、それぞれ指標の上方修正を行い、次年度以降の取り組みへとつなげていく計画でございます。

◾️3.本市と民間が連携して進める、これからの公共サービスについて

続いて、大きな3番、本市と民間が連携して進める、これからの公共サービスについてです。

市民や住民にとり、なるべく安く、その上、なるべく質の高いサービスが享受できる町に魅力を感じるのは、拭いがたい事実でございます。

それに必死で応えようとすると、やはりどうしても持続的なサービスを提供することが難しくなる。言いかえれば、人口が減少することが予想されている中で、いかにサービスの質を保ちながら資金を調達するのかが一つの課題となっていきました。

やはり他方で、安かろう悪かろうでも困るわけで、これらの課題を解決するために、今までとは異なる公共サービスのあり方が模索されてきたのが近年の動きではないかと考えております。そこで、公共と民間が手を組んでやっていくことで、資金調達の面はもちろん、サービスの水準を今以上にできる手法として、公民連携が進められてきたと認識するところでございます。

本市では、その手法をさらに加速するために、4月から行われる組織改正で、総合政策部企画課に公民連携係が新設されることになったと推察するところですが、改めて公共と民間が連携していく取り組みについて2件伺います。

(1)PFI(民間のお金・知恵をうまく生かす公共事業)の評価についてです。

これまで岡崎市が積極的に取り組んできた幾つかのPFI事業について、その振り返りや評価といった意味合いを込めて、PFIを採用してよかった点、あるいはPFI導入後に生じた課題など、全体としての現状認識をお聞かせください。

◎総合政策部長(山本公徳)

続きまして、3の(1)で質問のありました、これまでに本市が取り組んだPFI事業への評価についてお答えいたします。

本市がこれまでに手がけたPFI事業は着工前のものも含めて、岡崎げんき館、市斎場、こども発達センター、男川浄水場、龍北総合運動場の5事業でございます。

各事業の評価につきましては、基本的にはそれぞれの事業期間が終了する時点、例えば、岡崎げんき館でございますと25年の事業期間が終了する時点において、その先の市政運営等を検討する際の振り返りとして各担当部署にて行うこととなります。

そこで、現時点の定性的な評価を中心に幾つかの施設を例示しながら、PFI導入のメリット等について回答をさせていただきます。 まず、岡崎げんき館では、当初の予想を大きく上回る利用が今も続いておりますことから、このことをもってしてPFI導入を高く評価しているところでございます。

ほかにも、事業期間を25年といたしましたことで、短期雇用の傾向が課題とされてまいりましたスポーツインストラクターの雇用の安定につながり、利用者のみならずそこで働きますスタッフにとってもPFIのメリットを実感できていると評価をしております。

また、市斎場におきましては、従来特殊な設備である火葬炉の点検や修繕などを遠方のメーカーに依頼せざるを得ない状況がありましたので、迅速なサービスという面で課題がありました。

これに対し、PFI事業では、SPCの構成企業に火葬炉メーカーが直接参加し、特殊設備に関する知識や経験を持つスタッフが直接現地で勤務するなど、運営面のサービスや信頼性が格段に向上しております。

さらに、オープンから間もなく1年を迎えますこども発達センターでは、オープン直後に相談に訪れたお子さんが待合で緊張したり、また相談を待つ間に騒いだりすることで親御さんが周囲に気を使う、そうしたケースも見受けられましたが、この様子を見ました民間スタッフが待合スペースに音楽、いわゆるBGMを流し、待合スペースの雰囲気づくりに効果的な工夫を加えたとの事例を聞いております。

ささいなことではございますけれども、専門性にすぐれた民間スタッフの気づきやきめ細かな工夫、さらには素早い対応といった点でこれも一つの民間活用の効果であると感じております。

次に、(2)本市が描く、民間と連携した公共サービスの方向性についてです。

新たに設置される公民連携係を軸として、岡崎らしい公民連携をどのように進めていくのか、市の見解をお尋ねいたします。

◎総合政策部長(山本公徳)

続きまして、最後に3の(2)で質問のありました新たに設置する公民連携係における公民連携の進め方についてお答えをいたします。

この4月より企画課に新たに設置いたします公民連携係では、公民連携手法のさらなる活用を目指しまして、公共サービスの質的向上とともに民間事業者が主体的に公共事業に取り組めるよう、公共市場の創出を促進してまいります。

また、本市のこれからのまちづくり、あるいは幅広い分野の公共施策といったものを地域経済の活性化と絡めた取り組みとして推進できるよう、環境の整備を進めてまいります。

あわせまして、行政が抱えるさまざまな課題について民間の企業等と共有し、課題解決を模索する環境の整備、いわゆる公民連携プラットフォームと言われておりますけれども、こうしたものの活用につきましても研究を進めてまいりたいと考えております。

さて、ここまで予算、人口のこと、公共サービス向上についての質問をさせていただきました。ここからは、総合計画の基本政策に沿い質問をしてまいります。

質問に移る前に申し添えさせていただきますと、幾つかの質問は先日までの代表質問と重複する箇所もあるかと思います。しかし、何度も質問される事業はそれだけ重要であるということを御認識いただきまして、お聞きいただければ幸いでございます。

◾️4.暮らしを支える組織および体制について

それでは、大きな4番、暮らしを支える組織および体制についてです。

まずは(1)地域コミュニティの支援、実現です。

現在、多様化、複雑化している地域の課題や市民ニーズに対応するには、市民、NPO、企業、行政など多様な主体が協働し、持続可能な自治組織の構築を目指すための支援が必要であると考えます。もちろんハード面としてのコミュニティ活動や防災拠点といった、いわゆるコミュニティの活動拠点となる場所である学区市民ホームや集会施設なども重要な場所として支援する必要があると認識はしておりますが、他方で、ソフト面での支援も大切になってまいります。

そこで改めて、自治組織への支援施策として、今までに取り組んできた施策についてお尋ねをいたします。

また、さまざまな施策が「地域とともに」を標榜する中で、他面では、団体の担い手不足が顕在化していることも聞き及ぶものでございます。その課題の一助として、さまざまな団体が連携することで地域力が強化され、市民自治が推進されると考えられますが、いわゆるそのような団体に横串を刺すための取り組みについてお尋ねをいたします。

◎市民生活部長(宮本貞夫)

4の(1)地域コミュニティの支援、実現について2点の御質問にお答えさせていただきます。

初めに、自治組織に対して今まで取り組んできた支援施策についてお答えさせていただきます。

市民が安全に暮らせるまちづくりのために欠かせない自治組織がより充実し、活発化するために主に4点の支援施策を展開してまいりました。

1点目にコミュニティ活動拠点の支援といたしまして、各学区市民ホームの運営委員会と運営連絡会議を開催いたしまして、学区市民ホームを活動の拠点として適切に利用できるよう努めたほか、学区民の皆さんが安心して施設利用ができるように施設の適正な維持管理にも努めてまいりました。さらに、地区集会施設の新築、改修や耐震診断などに対しまして、補助金を交付して町内会活動の活性化につなげてまいりました。

2点目に、支援体制の整備として、支所機能をさらに強化するため支所長を課長級として配置し、権限を強化することで、担当部署との連絡調整や要望書の取りまとめなど、迅速に対応する体制を整備してまいりました。

3点目には、情報提供の体制整備として、市関係各課から各学区総代会長や各町総代へ送付しております書類の重複など、見直しを図りまして、事務の集約化を行うことで地域の負担軽減に努めております。

4点目には、金銭的な支援といたしまして、地域での課題解決や地域コミュニティの活性化に向けた地域協働推進事業費補助金を制度化したほか、町内会を初め、地縁組織が行う印刷につきましては、専用の印刷機を設置し、支援を行ってまいりました。

以上のように、各支所を中心としたさまざまな地域活動支援を実施したことによりまして、本庁に一極集中をしておりました地域情報や相談、要望が確実に各支所に集まることが定着してきました。

また、地域の協働事業を推進する補助制度によりまして、高齢者の買い物バス運行事業や地域の歴史的資産の活用事業など、地域活性化に一定の成果が得られたと考えております。

次に、今後の取り組みでございます。

本市の中心的な自治組織であります町内会は、先ほど議員御指摘のように、主な担い手であります前期高齢者の年齢層が将来的に減少する地域も予測されておることから、その対策を検討する必要があると考えております。

そこで、NPOや市民活動団体と自治組織がどのような連携を図ることができるのかを検討することで、町内会の運営面や活動面におきまして効果的にこれが活用できるのではないかと考えております。

そのため、地域における課題を、まずは中間支援組織と各支所がお互いに何ができるのか、またどのように保管ができるかなどを情報連携いたしまして、地域課題解決に向けてつないでいく取り組みを現在検証しておるところでございます。

今後、これら組織の連携によりまして、地域活動支援のさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。

次に、(2)自転車の安全な運用についてです。

岡崎市内の主要駅として、JR岡崎駅と東岡崎駅があり、双方で現在、駅前の開発が行われております。

また、市有地の民間活力活用事業として、民設民営による駅前の活性化施設や公共的な施設が計画をされ、建設がされてきているところであります。その中において、市民の駅への手軽なアクセス手段として自転車等が利用されていることから、当然ながら自転車などの駐車場も建設をされてきております。

しかしながら、駅は不特定多数の人が往来することから、自転車等の盗難などの犯罪の温床になる可能性が高いと考えております。

最近では、JR岡崎駅では、昨年の6月30日に防犯カメラ、管理人の駐在など、防犯性の高い民間の有料自転車等駐車場がオープンをいたしました。これにより利用者の安全や盗難などの犯罪を防ぐことができるものだと考えておりますが、そこで2点質問をいたします。

まずは、名鉄東岡崎駅北口についてです。こちらは、過去3年間の自転車の盗難台数の推移と、今後、自転車等駐車場がどのように整備されていくのかをお尋ねいたします。

2点目ですが、繰り返しになりますが、JR岡崎駅東口には、有料自転車等駐車場が昨年6月にオープンをいたしました。そこで、駅全体で昨年度と比較して、自転車の盗難状況がどのように推移をしたのか、また、西口に無料の自転車等駐車場が残っておりますが、今後どのようにしていくのかをお尋ねいたします。

◎市民生活部長(宮本貞夫)

続きまして、4の(2)主要駅周辺における自転車の安全な運用についてお答えをさせていただきます。

初めに、名鉄東岡崎駅北口の過去3年の自転車盗難届け出件数でございますが、これは岡崎警察署によりますと、平成27年は36件、平成28年は61件、平成29年は41件であったと聞いております。次に、今後の自転車等駐車場でございますが、市有地有効活用事業用地であります北東街区に民設民営の有料自転車等駐車場の整備がされまして、管理人の駐在、防犯カメラの設置等によりまして自転車の盗難は今後減少するものと期待をしております。

次に、JR岡崎駅の自転車盗難届け出件数でございますが、これも同様に岡崎警察署の統計によりますと、平成28年、29年の前年対比では67台から36台、全体で31台減っております。そのうち、東口が21台、西口は10台の減少となっております。

東口におきましては、防犯対策が講じられました有料駐車場が設置されたことで、自転車盗難に対して一定の効果が出ているものと認識しております。

続きまして、西口自転車等駐車場の今後につきましては、来年度当初予算に計上しております自転車等駐車場整備方針策定業務におきまして、関連部局と調整をしながら、駐車場整備についての方向性を定めていきたい、このように考えております。

最後に、(3)の地震と水害への対策です。

まず、ア、岡崎市地震対策アクションプランの主要な施策と受援計画についてです。

災害発生時の応急対策や復旧など、災害にかかわる事務、業務に関して総合的に定めた計画として地域防災計画がございます。これは、災害対策基本法第42条に基づき、各地方自治体の長がそれぞれの防災会議に諮り、防災のために処理すべき業務などを詳細に定めた計画でございます。

そこで、2月14日に行われました防災会議では、岡崎市の地域防災計画、これを修正したと聞いております。具体的には、平成28、29年度の2カ年をかけ作成した岡崎市地震対策アクションプランに記載した各施策を実施し、具体目標の達成を目指すことで、着実な減災対策の推進を図っていくこと、また加えて、平成30年度から新たな地域防災力向上のための施策として、地域で防災活動を専門的に指導する人材育成のための防災指導員制度の創設に向け、検討を進めるといった修正があったと聞いております。

そこで、岡崎市地震対策アクションプランについて、主要な施策についてお聞かせをください。また、新しい取り組みがあればお聞かせをください。

加えて、地震対策アクションプランの中でも、社会機能を守る対策の中に平成30年度受援計画の策定を目標に挙げています。具体的に受援計画とは、どのような計画なのかをお聞かせください。

◎市民生活部防災担当部長(河合則夫)

4の(3)地震と水害への対策、アで2点の御質問がございました。

まず、岡崎市地震対策アクションプラン関係でございます。

当アクションプランでは、施策の体系として五つの対策の柱を設定しておりまして、それぞれの柱ごとに目標となる指標を示し、主要な取り組みを掲げております。

1の柱、命を守るでは、住宅の耐震化率を平成32年度までに95%とすること、家具の固定化率を平成35年度までに65%とすることなどを定めています。

2の柱、生活を守るでは、家庭内備蓄の最低3日分以上の確保、水道管路の耐震化率45%を目指すこと、避難所の円滑な運営に関することなど、生活支障の軽減と被災者への支援について。

3の柱、社会機能を守るでは、受援計画の策定やBCP計画策定の推進を。

4の柱、迅速な復旧・復興を目指すでは、震災復興都市計画の手引作成を。

また、5の柱、防災力を高めるでは、防災指導員制度の構築、町防災マップづくりや地区防災マップ作成への支援など、地域防災力の向上に関する項目を掲げております。

南海トラフ地震の被害想定をもとに、全庁を挙げて検討を行ったものでございまして、これらの事項が地震対策アクションプランにおける主要な施策に該当するものと考えております。

また、この中では受援計画、防災指導員、震災復興都市計画に関する取り組みが新規事業でございます。

次に、受援計画でございますが、国の防災会議幹事会において広域災害が発生した場合の応急対応についてまとめた、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画、いわゆる具体計画を受けまして、愛知県が南海トラフ地震における愛知県広域受援計画を策定しております。

これを踏まえまして、岡崎市においても、大規模災害の発生時、国、他自治体等からの応援の受け入れを迅速かつ円滑に行うため、受援計画を策定するものでございます。九州北部豪雨災害において、プッシュ型支援の課題が露呈し、被災地である受け入れ側の体制が整っておらず、大量の支援が災害対策業務を滞らせる要因となった事例がありました。物資の輸送を円滑に届けるための配送ノウハウ及び資機材の不足、積み荷をおろす場所、輸送ルートの確保の不足など、課題が顕在化しております。

これらの課題解決のため、本市が策定する受援計画では、想定される支援物資の量、物資拠点、必要とする輸送機材、集荷場所の確保−−ヤードの確保、必要とする人的リソース、応援可能な企業等の抽出などの整理を、専門的な知識を有する学識経験者等の支援を受けまして策定してまいるものでございます。

次に、イ、総合雨水対策の現状と今後についてです。

近年、毎年のように大雨による被害が全国で発生しており、気象庁の観測データによれば、時間雨量50ミリを超える大雨の発生回数は、この30年間で約1.3倍、80ミリ以上では約1.7倍に増加しており、今後も水害のさらなる頻発、そして激甚化が懸念されているところです。数値では想像しづらいですが、50ミリの雨は滝のように降る、ゴーゴーと降り続く、寝ている人の半数くらいが雨に気がつく。さらに、80ミリ以上になりますと、息苦しくなるような圧迫感がある、恐怖を感ずると気象庁は表現をしております。

さて、このような状況の中、平成20年8月末豪雨により甚大な被害を受けた本市では、防災基本条例の自助、共助、公助の理念に基づき、市民、事業者と市が力を合わせて浸水の被害の軽減、解消を目指す総合雨水対策計画が平成28年7月に公表をされました。

そこでお伺いをいたします。対策の進捗状況と今後の展開についてお聞かせをください。

◎土木建設部長(岩瀬敏三)

私からは、続きまして、イの総合雨水対策の現状と今後につきましてお答えをさせていただきます。

まず、総合雨水対策における進捗状況でございますが、これまでに進めてまいりました河川、下水道の整備のほか、市民会館などの建築物や公園などの整備にあわせました貯留浸透施設の設置や、道路におきましての浸透型集水ますの標準化など、公共施設におきます雨水の流出抑制対策のほか、今年度からは自助、共助活動をサポートいたします新たな施策といたしまして、雨水浸透ます支給制度や止水板等設置工事費補助制度を創設しております。

また、車両等の浸水被害を防止いたしますための対策として、市道日名橋線の伊賀町地内におきまして、道路の浸水状況がわかります浸水深表示施設の設置を行いますなど、避難体制の強化を図ります施策についても、一部着手をしているところでございます。

次に、今後の展開でございますが、河川や下水道の整備につきましては、これまでどおり着実な推進を図りますとともに、住宅や水田などの民有地におきます雨水流出抑制対策のさらなる推進、水害リスクの公表、周知を図り、浸水被害を受けにくい土地利用や住まい方を促進いたします水害リスクの見える化の実施、浸水深表示施設の設置促進などによります情報提供の充実など、順次展開いたしますことで、水害に対します安全安心なまちづくりの早期実現を目指してまいりたいと考えております。

◾️5.誰もが健康で、すごしやすい社会の構築について

次に、大きな5番、誰もが健康で、すごしやすい社会の構築についてです。

(1)は割愛をさせていただきまして、(2)地域で福祉を支える制度についてです。以下、2点についてお尋ねをいたします。

最初に、ア、地域住民による「互助」の推進です。近年、地域において80代の高齢の親が働いていない独身の50代の子を支えている世帯や、障がいのある子の親が高齢化して、子供のケアだけでなく本人も介護を必要としている世帯、またそして、子の育児と親の介護に同時に直面している世帯といった一つの世帯に複数の課題が混在し、現在の縦割りの制度では対応し切れないケースが見受けられるようになってきました。

加えて、社会的な孤立を生むごみ屋敷の問題、既存制度の枠におさまらない困難なケースに対応するためには、やはり行政だけではなく、地域住民による支え合いが不可欠と考えます。市の取り組み状況についてお伺いをいたします。

◎福祉部長(加藤法保)

私からは、5の(2)のア、地域住民による互助の推進について、市の取り組み状況をお答えいたします。

既存制度の枠にはまらない複合的な生活課題に対応し、誰もが安心して暮らせる環境の整備に取り組んでまいります。地域住民がみずからの地域の現状や課題に積極的に気づき、住民みずから課題の解決を試みることのできる体制づくりと、地域において生活課題を包括的に受けとめることのできる体制づくりの構築を目指してまいります。

そのために、まずは本庁及び額田センターにコミュニティソーシャルワーカーを1名ずつ、合わせて2名を配置いたし、住民が主体的に地域課題を把握して、解決を試みる体制の構築を図ってまいります。

二つ目に、イ、学区福祉委員会に対する支援の取り組みについて伺います。

地域共生社会の実現に向けて、社会福祉法が一部改正されたことに伴い、地域住民に期待される役割が増す中、本市の地域福祉において重要な役割を果たしている学区福祉委員会に対する援助や機能強化を図ることが必要だと考えますが、学区福祉委員会に対する市のお考えを伺います。

◎福祉部長(加藤法保)

続きまして、イの学区福祉委員会に対する支援の取り組みについての市の考えについてお答えをいたします。

地域におきましては、制度、分野ごとの縦割りでありますとか、支え手、受け手といった関係を超えて、地域住民、地域の多様な主体が我が事として参画をし、人と人、人と資源が世代や分野を超えて丸ごとつながることで、住民一人一人の暮らしと生きがい、地域をともにつくっていく地域共生社会を目指すことが求められております。

その中で学区福祉委員会は、地域福祉の受け皿として一翼を担っていただくことが期待をされております。行政と地域社会の対等なパートナーシップが確立をされ、両者がおのおのの長所や能力を生かし、相互を補完する中で有効な地域福祉活動を展開するために、学区福祉委員会への支援を含め、そのほか地域福祉のさまざまな担い手の支援など、さらなる地域福祉の推進に今後も取り組んでまいります。

最後に、(3)子供を希望する家庭を支える制度の充実についてです。

最初に、ア、延長保育、病児・病後児保育、一時預かり保育などの子育て支援事業についてです。

先日、市内に暮らす子供を育てるお母さんからメールをいただきました。一読しますと、とても分別があり、かつ大変切実な声でしたので、少し紹介させていただきたいと思います。

それによると、

どうして岡崎には病児保育がないのでしょうか。近隣の町には病児保育がありますが、岡崎市には病後児保育しかありません。我が家は、私と主人のどちらの両親も県外の遠方で、子供が病気のときは、主人と交代で仕事を休んでいます。1歳の子供はすぐに病気をもらってきて、1週間ずっと休みになることもあります。そんなとき、私も主人もどうにも仕事の都合がつかなくなり、病後児保育を申し込みますが、小児科の先生に、病後児保育は、せきや鼻水の子供が行くところ。解熱後1日は家で見てあげてと言われ、許可はいただけないことがほとんどです。

先生の言い分はもっともなのですが、結果、子供に無理をさせて、まだ病気が治っていないのに保育園に登園させてしまい、結局呼び出されて、先生にも職場にも迷惑をかけてしまったことがあります。

自分はひどい親だという罪悪感にさいなまれ、子供にこんな無理をさせてまで仕事を続ける意味はあるのだろうかと最近よく思うのです。病児保育があれば、子供が病気の真っ最中でも、どうしても仕事の都合がつかないときは、安心して子供を預けることができます。

復帰後、岡崎に病児保育があればと何度思ったかわかりません。岡崎にすぐに病児保育の設置が難しいのであれば、近隣自治体の病児保育と連携して、そこを使用させてもらえるようにしていただくだけでもいいんです。岡崎の働くお父さんとお母さんたちが仕事を諦めなくて済むように、何より病気の子供たちが無理をしないように、病児保育の環境を整えていただけないでしょうか。どうか、よろしくお願いいたします。

という内容でした。

保育の問題は、都市部とそうではない地域とではニーズなどが異なる部分もあり、一緒くたに論じることには慎重にならなければならないとは思います。

ただ、しかしながら、やはり本市にも上記のような課題を抱えた方がいる。そこへ想像力を働かせていかなければならない時期に来ているのもまた一面の事実ではないでしょうか。

そこでお伺いいたします。

先日の代表質問の答弁で、病児保育の考え方については理解するところではございますが、延長保育、病後児保育、一時預かり保育などの子育て支援事業の拡充についての考えをお伺いいたします。また、病児保育に対するニーズ、需要の調査は、どのように行われているのかをあわせてお伺いをいたします。

◎こども部長(荻野考史)

5の(3)ア、延長保育などの子育て支援事業についてお答えをいたします。

多様化する保育ニーズへの対応につきましては、園児の増加とともに、延長保育ニーズも年々増加してきておりまして、全入所児童の約4割の方が延長保育を利用してみえます。また、4月の開園を控えております南部乳児保育園においても、午前7時から午後7時までの延長保育の実施を予定しておりまして、平成30年度からは公私立保育園54園中43園におきまして延長保育の実施を予定し、保護者の方の多様な就労形態に対応してまいりたいと思っております。

次に、病後児保育及び病児保育につきましては、現在、八帖保育園と岡崎げんき館の2施設で病後児保育を実施しておりますが、今年度からは八帖保育園での病後児保育につきまして、ふだん延長保育の利用者の方を対象に、午前8時から午後4時までの保育時間を午後5時30分まで延長し、利用時間の拡大を図ってまいりました。

お尋ねの病児保育のニーズ調査につきましては、現在の「おかざきっ子 育ちプラン」策定時におきましての市民意識調査や、昨年秋に開催されました保育園父母の会連絡協議会との市民対話集会でも、子育て施策として御要望をいただいております。

また、次期子ども・子育て支援事業計画を策定する際の市民意識調査における御意見などを参考にしていきたいと考えております。

最後に、一時預かり保育につきましては、市内19園で実施いたしております。心身のリフレッシュを目的といたしました利用者の方が全体の約5割と最も多く、年間で延べ約6,000人の方々に御利用をいただいております。

今後とも一時預かり保育の受け入れに必要な施設や人員の確保に努めるとともに、一時預かり保育の実施園によります連絡会議を定期的に開催しまして、利用者の方や保育現場の意見を参考に、利用者にわかりやすく、そして使いやすい事業となるよう、子育て中の方の支援に努めてまいりたいと考えております。

次に、イ、重度の障がいを持つ児童への支援についてです。

先日、医療的な支援が必要な障がい児を抱える家庭に行ってきました。その子は、小さなころの病気により気管切開をしまして、たんが詰まるので常時吸引をしなければならないのですが、やはりお母さんが毎日のように、昼夜を問わず献身的な介助をしておられました。その様子を伺って、平穏な日常がとても印象的でした。

そこで伺います。医療的な障がいを抱える子供は、この先どのような未来を歩むのでしょうか、また、現実そのような障がいを持つ方への支援はどのようなことがあるのか、お聞かせをください。

◎福祉部長(加藤法保)

続きまして、5の(3)のイ、重度の障がいを持つ児童への支援についてお答えをいたします。

重度障がい児の中でも特に支援が困難な方に、重度の知的障がい児等が挙げられます。周りの人への暴力や器物の破損を初めとする、いわゆる行動障がいによって周囲の理解が得られない、また施設での受け入れが難しいといった問題が生じやすいためでございます。

本市といたしましては、法定による給付以外の助成を行うなどして受け入れの促進をしているところではございます。

また、人工呼吸器やたんの吸引といった、いわゆる医療的ケアが必要な障がい児は、医師の診断、判断によるところが大きく、福祉的な支援だけで行うことは難しいものがございます。医療的ケアが必要な障がい児につきましては、平成30年度より障がい児福祉計画におきまして、関係機関との協議の場の設置並びにコーディネーターの配置などの体制整備を義務づけます。

本市におきましても、平成28年4月に高隆寺町地内に移転、改修いたしました三河青い鳥医療療育センター、そのほか医療機関などとの連携体制を策定しているところでございます。このような体制整備をしていく中で、親亡き後も独立して生活ができるよう、本人の障がいの程度に応じ、施設入所、または在宅生活の支援をしてまいりたいと考えております。

◾️6.賑わいと活力あるまちづくりについて

次に、大きな6番、賑わいと活力あるまちづくりです。

まず、(1)農業の振興についてです。

都市における農業のあり方です。平成27年4月に都市農業振興基本法が施行され、翌28年5月には都市農業振興基本計画が策定をされました。この中で大きな転換点とされたのは、都市の中にある農地の位置づけが宅地化すべきものからあるべきものへとかじが切られたことです。

高度経済成長期には、都市にある農地は更地に変え、宅地に変更していくことが求められましたが、これからは都市に農地が存在してもいい、むしろ有益だという話になってきたと推察するところでございます。

国が本腰を入れて農業振興政策を講じていくことの転換点だと思うのですが、そこでお伺いをいたします。この法においては、地方公共団体は、都市農業の振興に関する計画を定めるよう努めるとされておりますが、本市における検討状況についてお伺いをいたします。

◎経済振興部長(神尾典彦)

私からは、大きな6(1)の農業の振興、都市農業のあり方の検討状況ということから答えさせていただきます。

平成29年3月に策定されました県の都市農業振興計画では、計画の目指す姿について、都市農業の安定的な継続、農と緑に恵まれた都市環境の形成、農のある豊かな暮らしの享受を3本柱として掲げ、その実現に向け、担い手の確保・育成、農産物の供給機能向上、防災、景観形成並びに環境保全機能の発揮促進など7項目を掲げ、その策に取り組むとされております。

本市における市街化区域内農地面積は、平成27年のデータで約296ヘクタール、県内では名古屋市、一宮市に次いで3番目の広さがあります。

この都市農業のあり方につきましては、現在、国において都市農地の賃貸借に関する新たな法整備の検討も行われていることから、これら県や国の動向、取り組みを注視しまして、土地所有者の意向を踏まえながら、関係部局と連携して、これから検討していく状況にございます。

次に、(2)商工業の振興について。

ア、企業の移転・立地の土地確保のため、工業団地の造成と土地利用規制の調査についてです。

若者が町の外へ出ていってしまう、生涯を未婚で過ごすことがふえる、出生率がなかなか上向かないなど、これらはそれぞれみずからの生き方を選択していく中で生じることであり、個人的なレベルでは問題では全くないとは思いますが、やはり大きな次元、社会的な次元になると課題になることでございます。

そこで、よく指摘されるのは、経済的な要因です。働き口がない、働いてもなかなか給与が上がらないとなると、職を求めて外へ出る、1人で暮らす、こういったことが考えられます。

やはり、働き口をいかに確保していくかは、本市においても相も変わらず重要な施策の一つであると思います。もちろん市内でも頑張っていらっしゃる会社さんがたくさんあるわけではありますが、その就職口をいかにつくるかという点で質問をさせていただきます。

本市としても、企業の移転などを促進し、さまざまに検討をしていると思いますが、市内での仕事をふやす、企業の移転、立地の土地の確保のために進められていること、またこれから実施していくことがありましたらお聞かせをください。

◎経済振興部長(神尾典彦)

次に、(2)の商工業の振興、アの企業の移転・立地の土地の確保のためということでございます。

企業からの工業系立地需要への対応につきましては、多くの企業の方々からさまざまな御意見、御要望が寄せられておりまして、そのため阿知和地区で工業団地計画を進め、まとまった工業用地を確保することを目指しております。

しかしながら、宅盤の規模やスケジュールが希望と合わないケースや、現在の操業場所、取引先との近接状況など地理的な条件が合わないケースも見受けられます。

そこで、個別の案件について相談に乗り、宅地建物取引業協会に物件情報の提供を依頼するなど、企業に寄り添って市内間の移転、あるいは新規誘致に努めているところでございます。

また、阿知和地区の工業団地の計画は、36年度の引き渡しというスケジュールであり、それまでの間を埋めるため、そして企業の多様なニーズに応えるため、土地利用基本計画に定める産業立地誘導地区において、秩序ある誘導を目指すこととしております。

この取り組みですが、農地転用の見込みのある地区を抽出し、工業用地として活用可能かの適性を判断、立地に適した地区を洗い出す作業を今年度から実施しております。この結果を受け、30年度からは農地転用許可の具体的な担保性を確認した上で、立地希望企業に工場用地として、早期かつ確実に建設可能な地区を提案できるよう、より詳細な調査を進めてまいります。

続いて、イ、中小企業の高校生や大学生の人材確保です。

今、新卒の学生の採用は売り手市場、つまり就職したい学生にとり、とてもいい状況だと言われております。厚労省が発表した資料によりますと、平成29年7月でハローワークを通した高校生に対する求人は2.08%で、これは前年度比で0.33ポイントの上昇、中卒の方の人数は0.97倍で0.66ポイントの上昇とされております。また、リクルートが発表している就職白書2018では、大卒の新規採用は1.78倍で、これは就職氷河期の一番ひどいときと比べると約0.7ポイントも上昇をしております。

しかし、他方で、大手と中小企業では、就職希望者に大きな開きがあります。日経新聞によりますと、若者の大手志向が目立ち、300人未満の中小企業では求人数が3.9%増に対して就職希望者が33%減り、求人倍率が2.29ポイント高い6.45倍、5,000人以上の大企業と300人未満の中小企業の求人倍率の格差は6.06ポイントとなったとのことです。

要は、中小企業は慢性的な人手不足にもかかわらず、なかなか学生の目が向いていないという現状が相変わらず続いていると言えそうですが、そのような現状に対して、本市として取り組んでいる施策があれば教えてください。

◎経済振興部長(神尾典彦)

続きまして、イの中小企業の人材確保ということでございます。議員御指摘のとおり、企業における人材確保、特に中小企業の人材不足の対応は喫緊の課題であると認識しております。

本市におきましては、岡崎市雇用対策協議会を設置し、企業と連携して人材の確保に努めており、岡崎商工会議所と共同で運営する就職情報サイトOKナビ、これは岡崎に特化した就職情報を提供し、地元志向の強い就職活動生に企業の採用情報などを提供しているところです。

また、30年度は合同企業説明会やセミナーなどの従来の活動に加え、7月に開催されるものづくり岡崎フェア2018において、これはこれまでビー・ツー・ビー、ものづくり企業同士の商談、マッチングの場であったものを、企業と学生の交流が図られる取り組みを予定しております。

具体的には出展企業が学生と交流しやすいように、ものづくり推進協議会に加盟する大学と連携し、理系学生の来場を促し、学生が企業の商談を生で見ることで、気になる企業の社風を体感したり、学生と積極的な交流を希望する企業は、学生ウエルカムマークを掲げ、学生が気軽に訪れやすい雰囲気をつくるなどの試みを実施する予定となっております。

今のところフェアには143社が出展を予定しておりまして、うち137社が中小企業と聞いており、まだ何社が実際にこのマークを掲げるかわかりませんが、学生に中小企業にも目を向けてもらうよい機会になればと期待しております。

続いて、(3)観光の振興、案内用図記号(ピクトグラム)の適用についてです。

2020年に開催されます東京オリンピックに向けて、外国人観光客のさらなる増加が見込まれているところでございます。

そこで、案内用図記号を規定する国内規格、JISでは、日本だけではなく外国人観光客にもよりわかりやすい案内用図記号とするための改正が行われました。観光産業都市の創造を目指す本市にとっても、公共サインの整備を推進していく上で、新しく改正された案内用図記号を積極的に適用させていくべきと考えますが、本市の見解についてお聞かせをください。

◎都市整備部拠点整備担当部長(籾井泰晴)

私からは、大項目6番の(3)観光の振興、案内用図記号の適用についてお答えをいたします。間もなく吹矢橋公園に案内サインを新設いたします。この板面には改正されたJIS規格による記号を採用しております。また、今後、新たに設置する案内サインにも、改正されたJIS記号に従って整備をしてまいります。

◾️7.暮らしとなりわいを支える基礎の整備について

次に、大きな7番、暮らしとなりわいを支える基礎の整備についてです。

最初に、(1)誰もが快適に移動できる社会の実現です。町にとり広域でどのような交通網が張りめぐらされているのか、またいくのかは非常に重要な問題であると思います。かつては経済的な側面から交通政策が展開されてきたと思うのですが、近年では、加えて福祉の問題として、具体的には高齢化する社会の中で買い物難民や病院まで遠いから何とかならんかと、そういった問題を解決する手段として交通政策が見直されてきております。

もちろんまだまだ私たちの生活を悩ませる渋滞も目につくところであり、広域の道路整備による市内の通過交通を減少させることが解決の一歩になると思っております。

そこで、以下3点お伺いをいたします。

まず、ア、リニアの影響についてです。2027年の品川−名古屋間の開通を目指して、一部の区間で既に工事が始まったリニア新幹線に関連して、本市への影響や波及効果、あるいは課題について、現状でどのように分析し、今後どのように取り組んでいくのかについてお伺いをいたします。

◎総合政策部長(山本公徳)

続きまして、7の(1)のアで質問のありましたリニア中央新幹線開業に伴う本市への課題や波及効果についてお答えいたします。

本市では、平成25年度に交通環境変化影響基礎調査を行い、リニア中央新幹線の開業に伴う本市への効果を把握するための経済波及効果を試算した経緯がございます。この調査では、リニア開業による東京への所要時間短縮によりまして、本市は単年度で10.7億円の便益、市内総生産で0.05%程度の押し上げ効果が確認でき、リニア駅のできる名古屋駅からは30キロ程度の距離があるものの、リニア開業の効果は本市でも十分に期待できるとの結果を得ております。

また、こうした調査結果に加えまして、リニア中央新幹線の開業に伴い、東海道新幹線のひかり、こだまの増発が実現されれば、豊橋駅や三河安城駅への利便性向上への期待がさらに高まることから、本市としてはリニア中央新幹線の効果を実感できるものにするためにも、リニアそのものの受益に加えまして、東海道新幹線のさらなる活用による経済効果も視野に入れた対応が必要であると考えております。

ただし、こうした考えは本市のほかにも県内各市、さらには静岡県や神奈川県においても同様に東海道新幹線の利便性向上を期待する声があり、ひかり、こだまの停車数の拡大に向けた要望活動や乗降者数の増加に向けたさまざまな取り組みが想定されてまいります。

今後は、こうした都市間競争も考えられますことから、本市単独ではなく、リニア新幹線の受益や波及効果を共有する三河地域の自治体、経済界と協力、連携して対応することが重要と考えております。

次に、イ、本市に関係する県下の道路についてです。

県下の広域道路のうち、本市に関係する国道23号名豊道路、都市計画道路名古屋岡崎線、岡崎刈谷線の国及び県の状況についてお伺いをいたします。

◎土木建設部長(岩瀬敏三)

続きまして、私からはイの本市に関係する県下の道路、岡崎市に関連をいたします広域道路3路線の状況につきましてお答えをさせていただきます。広域道路につきましては、国が事業主体となって行います高規格幹線道路や地域高規格道路、愛知県が事業主体となって行います都市計画道路がございます。

まず初めに、国道23号名豊道路は、名古屋市と豊橋市を結び、県内8市1町を通過いたします、国が事業主体でございます地域高規格道路でございます。全延長約73キロメートルのうち西尾市、幸田町を通ります岡崎バイパス区間を含め、知立、豊橋、豊橋東の各バイパス区間、総延長では約58キロメートルが供用している状況でございます。現在、蒲郡市、豊川市において蒲郡バイパス約15キロメートルの整備が進められている状況でございます。

次に、都市計画道路名古屋岡崎線につきましては、名古屋市と岡崎市を結び、豊明市、刈谷市、豊田市、安城市を経由します、愛知県が事業主体の都市計画道路でございます。全延長約26キロメートルのうち、岡崎市内の延長9.5キロメートルにつきましては、一部暫定2車線を含めまして供用している状況でございます。現在、豊明市、豊田市、安城市の各市におきまして、引き続き整備が進められております。

次に、都市計画道路岡崎刈谷線につきましては、岡崎市と安城市、刈谷市を結び、市内を東西に横断し、国道248号を初めといたします幹線道路と接続をいたします、愛知県が事業主体となっております都市計画道路でございまして、既に全線が供用されております。

現在は、交通安全や渋滞対策が主に行われておりまして、市内におきましては、羽根町地内のJR羽根ガード東交差点や大西町ほか1カ町地内の光ケ丘交差点におきまして、右折通行帯の延伸や3車線の拡幅等が実施されております。

このほか、市内の慢性的な渋滞発生箇所につきましては、愛知県におきましても状況を認識しており、特にJR羽根ガード付近につきましては、抜本的な渋滞対策として4車線化が必要と考えておりますが、JR東海道本線との新たな立体交差等の課題がございますなど、早期の事業化は難しいと聞いております。

今後、国道23号名豊道路や周辺道路の整備状況を見据えながら、4車線化に向けました検討を進めていく考えであると伺っております。

本市におきましては、市域を超えた重要な広域道路でございます国道23号名豊道路、都市計画道路名古屋岡崎線の整備促進及び都市計画道路岡崎刈谷線のJR羽根ガード付近の4車線化に向けました計画促進につきましては、国及び愛知県に対しまして、引き続き要望してまいりたいというふうに考えております。

最後に、ウ、地域内交通についてです。

高齢者を取り巻く環境の変化はさまざまなところで論じられており、また多くの方から困っているという話を聞くのは、先ほども触れさせていただきました。加えて、最近では、若者の移動手段に関する意識の変化が起こっているということも指摘をされております。

また、かつては、車に対してのお金がかけられたところを、いわゆる情報通信費−−携帯とか、Wi−Fiのお金も必要になってきたところで、なかなかほかのところに回すお金もないというのも聞き及ぶところでございます。

そのような多くの環境の変化が起こる中で、市民ニーズに合った地域内交通、特にバス路線の整備が必要であると考えるところですが、バスを取り巻く現状を含めて考えをお伺いいたします。

◎副市長(清水康則)

大きい7番の(1)のウ、地域内交通について、バスを取り巻く現状と地域内交通の整備に対する市の考え方についてお答えをさせていただきます。

本市におきましては、今日まで交通事業者より廃止申し出のあった郊外地域の民間バス路線に対し、赤字を補填することにより路線を存続させた結果、交通事業者が独自で運行する路線が近隣他市と比較して多く残っている現状であり、現在では年間延べ680万人を超える方に御利用をいただいております。

また、今後の社会情勢といたしまして、人口減少社会を迎え、人口の割合は生産年齢人口や年少人口が減少するのに対し、老齢人口は増加することから、通勤通学でのバス利用は減少する一方で、免許証を自主返納する高齢者の増加に伴う移動手段の確保など、バス利用を含め、地域内交通を取り巻く環境が大きく変化してくるのではないかと予想しております。

こういった動向を踏まえ、本市ではさらなる公共交通の利用促進を図る必要があると考えておりまして、地域ニーズに合った、誰もが使いやすい、持続可能な公共交通ネットワークを確保、維持していくため、現在、岡崎市地域公共交通網形成計画を作成しているところでございます。

この計画における地域内交通におきましては、中山間地域である額田地域のささゆりバスを初めとした4路線と、町なか地域等における利便性の向上や回遊性の向上を図るため、まちバスを運行しておりますが、額田地域のコミュニティ交通につきましては、地域の主体的な取り組みを基本として、交通事業者や市が連携、協力を行い、運行をしておるところでございます。

バス運行につきましては、定時定路線型、デマンド型等の運行方法のほか、自家用有償運送、ボランティア運送、福祉有償運送、相乗りタクシーなどさまざまな方法がございますが、いずれも支えていただける地域の協力があってのことであります。

また、学識経験者との意見交換の中でも、路線バスが撤退したため、公共交通の空白区域になった地域におきまして、地域が主体となって移動手段の整備を市と協働して行った地域もあると伺っております。

いずれの方法にいたしましても、公共交通を維持していくためには、地域の方が主体になっていただく、また乗っていただくということが不可欠でございまして、地域と協働して移動手段の整備を行うことが市の役割であると考えております。

本市といたしましても、今後とも地域ニーズに合った、地域で支えていただくことのできる持続可能な公共交通を考えるとともに、高齢者の公共交通の利用促進策につきましても、福祉部局のほうと相談をしながら研究を進めてまいりたいと思っております。

次に(2)都市の利用と二つの拠点でございます。

先日までの答弁で再三話題になっているのが、本市の中心として再開発が進められている乙川リバーフロント計画、そしてもう一つの中心として位置づけられているJR岡崎駅周辺についてでございます。

そこでまず、ア、乙川リバーフロント計画内における公園の方向性です。

現在、岡崎市では、第6次岡崎市総合計画における後期基本計画の重点プロジェクトとして、乙川リバーフロント地区整備が集中的に進められております。この事業は、公民連携の手法を取り入れたまちづくりを展開されるということで、その進め方等については、さきの代表質問で理解するところでございます。

ただ、この事業区域内には、岡崎公園、中央緑道、籠田公園などの公園が存在をしています。こういった魅力ある公園空間をより民間へ開放し、活用していただくことで、にぎわいの創出を図ることを考えられていることは、さきの答弁でも理解するところでございますが、そのような事例の一つとして、昨年4月には名古屋市の名城公園でトナリノと呼ばれる商業施設がオープンし、多くの人でにぎわいを見せているようです。この施設は、公募による民設民営で整備運営が行われており、民間事業者等の資金やノウハウをフルに活用した事業となっております。

このように公民連携のまちづくりを進める乙川リバーフロント地区においても事業化に向けた検討を進められてはと考えておりますが、見解を確認いたします。

◎都市整備部拠点整備担当部長(籾井泰晴)

私からは、大項目7番(2)のア、乙川リバーフロント地区内における公園の方向性についてお答えを申し上げます。

議員が御質問の中で示されました名古屋市名城公園のトナリノ、これはいわゆるパークPFIという手法で整備されたものでございますけれども、飲食施設などの充実によりまして、公園利用者向けのサービスが向上して、公園の利便性、快適性などが高まっているという評判でございます。

乙川リバーフロント地区では、川とまちの接点となる人道橋北詰めのいわゆるかわしん跡地、ここが観光産業都市の創造に大きく貢献する可能性を秘めた重要な場所であると考えております。単なる休憩スペースというだけではなくて、東岡崎から訪れる人のお迎え、あるいは交流の場所となるように、人道橋、中央緑道と一体的な空間を形成する橋詰め広場として整備する必要がございます。

そのため、民間が持つ柔軟な発想力や機動力、そして資金やノウハウなどをフルに活用することが期待できるパークPFI事業、これを積極的に検討したいと考えております。

イ、JR岡崎駅の自由通路です。

JR岡崎駅周辺のまちづくりについては、先日の答弁でも大方理解したところでございます。ただ、やはり西口と東口をつなぐ岡崎駅には、JRの改札口前を通る自由通路がございます。こちら皆さんも御存じのとおり、幅員が広く、比較的利活用に適した場所ではないかと考えるわけでございます。

さきの答弁でも隣接する公園や民間事業者との連携により、にぎわいを創出しているということでしたので、やはりそれに加えて、自由通路も利活用を一緒に考えていく必要があるのではないでしょうか。ただ、自由通路は道路に準ずる施設であると聞いており、利活用に関しては他の施設と比較して、さまざまな困難が伴うとも伺っております。そのようなことも踏まえて、どのようなお考えか、お尋ねをいたします。

◎土木建設部長(岩瀬敏三)

続きまして、イのJR岡崎駅の自由通路の利活用についての考えにつきましてお答えをさせていただきます。

まず、道路の利活用に対します社会ニーズに対応いたしますために、国土交通省におきましては、平成28年3月に指針といたしまして、道を活用した地域活動の円滑化のためのガイドラインを示しておりまして、道路を活用いたしました地域活動の実施に当たりましては、道路が公共財産であること、道路上への物件の設置が一般交通の支障となるおそれがありますことなどから、十分な配慮が必要であることとされております。

このため、公共性や広域性の観点から、官民が連携して特定の者の利害にならないこと、参加者、沿道住民、店舗など地域活動にかかわる関係者の間で十分な合意形成を図ることが必要とされているとされております。

現在、JR岡崎駅の自由通路につきましては、道路管理者が法定外道路の位置づけで管理しており、道路占用等の許可につきましては、道路法等に準じまして事務を進めていますことから、本市におきましても、このガイドラインに基づきまして、本年2月、本市農務課とJA岡崎で共同開催をいたしました岡崎産イチゴのPRが行われるなど、一定要件のもとに活用が図られている状況でございます。

今後も自由通路の有効活用につきましては、より市民ニーズに対応できますよう、関係部署と連携を図りながら研究をしてまいりたいというふうに考えております。

最後に、(3)身近な公園、町の公園についてです。

公園は、住民にとり必要な施設の一つでございます。子供を遊ばせたり、グラウンド・ゴルフをしたりと、地域の居場所の一つであり、他方では、災害時には避難所として指定されているところでございます。

もちろん身近な公園の必要性については、本市も十分に認識をされており、人が多く住む地域においては、歩いていける公園の整備が進められているところだとは思いますが、改めてその進捗状況についてお伺いをいたします。

また、市の顔となるような大きな公園においては、公民連携を進めつつ、身近な公園においては、地域の核になる場所の一つとして、今後利活用の仕組みづくりを強化、推進していく必要があると思いますが、改めて公園の利活用についてお伺いをいたします。

◎都市整備部長(足立邦雄)

私からは、7の(3)身近な公園、町の公園についてお答えいたします。

まず、公園の整備につきまして、身近な公園には街区公園、近隣公園、地区公園の住区基幹公園等の都市公園があります。そのほかにこれらを補完するこども広場等もございます。岡崎市緑の基本計画では、市街化区域において、都市公園等に歩いていける地域をふやすことを目指しておりますが、市内にはまだ公園等が不足している地域があるため、そのような地域においては、身近な公園等の整備を進めることを緑の推進施策の一つとしております。

この施策を推進すべく、公園等の整備要望や配置バランス等を考慮しまして、身近な公園等が不足している地域を優先して、適切な水準で整備を進めたいと考えております。

次に、公園の利活用につきまして、先ほど出ましたけれども、乙川リバーフロント地区のような拠点等におきましては、民間の知恵や活力を生かし、都市公園の活性化や魅力向上、利活用等の可能性を引き出すため、公募設置管理制度も含めて、官民連携の可能性について積極的に検討を進めてまいります。

一方で、身近な公園におきましては、地域コミュニティや公共施設への愛護心醸成の寄与等の観点から、地域住民が主役となり、地域の庭として利用していただくための新たな仕組みづくりが必要であると考えております。

この新たな仕組みとしての公園愛護運営会制度を始めるため、平成28、29年度において、モデル地区での検討を進めております。

30年度当初に第1号となる公園愛護運営会が発足し、3カ所の公園でそれぞれの公園の特色を生かした、地域が目指す公園愛護運営活動がスタートする見込みでございます。公園の清掃等の維持活動のみではなく、市民の方々がより広く、積極的にイベント等に活用し、地域活動の場として柔軟に公園を利用することができるように、公園における行為制限の緩和を行うなどの仕組みづくりを行ってまいります。

今後も引き続き、他の地域で公園愛護運営会づくりを進め、地域と行政が連携をして、公園の利活用の促進を図ってまいります。

◾️8.教育と文化について

次に、大きな8番、教育と文化についてです。

(1)学校教育の充実。

まず、ア、英語教育のさらなる推進です。

新学習指導要領では、小学生からの外国語課程が本格実施されることになり、今以上に外国語、つまり英語教育が進められていくことになりました。

そこでお伺いをいたします。

本市で行われている英語教育の現状はどのようなものでしょうか。また、小学校の英語教育の必要性をどのようにお考えでしょうか。そして、今後どのように英語教育を推進していくつもりか、お聞かせをください。

◎教育委員会教育監(伊豫田守)

私からは、大項目8番、教育と文化についての(1)学校教育の充実の英語にかかわる質問に対して、回答させていただきます。

まず、英語教育の現状ですが、岡崎市は平成22年度より文部科学省から教育課程特例校の指定を受け、全ての小学校で1年生から6年生まで、毎日10分間のDVD視聴による学習を実施しています。

1年生から英語を聞く耳を育て、基本的な単語や表現になれさせることで、発話につなげていくことを目指しています。また、DVD視聴の授業に加え、学校の希望に応じて、担任、外国人指導助手のALT、日本人の英語支援員STとの3人体制による45分間の英語活動の授業も実施しています。

続いて、英語教育の必要性ですが、コミュニケーション能力がさまざまな場面でこれまで以上に必要とされております。自分の考えをきちんと相手に伝え、相手の考えを正確に受けとめることで、互いに理解を深め、他とよりよい人間関係を築きながら、力強く生き抜く子供を育成したいと考えています。

グローバル化社会が急速に進展する中で、外国人の人々とも積極的にコミュニケーションを図り、相互理解を深めていく力を身につけるためには、小学校の早い段階から英語に触れ、なれることは大変有効であり、必要であると考えております。

続いて、英語教育の今後ですが、平成32年度の新学習指導要領の完全実施により、3、4年生で年35時間の外国語活動、5、6年生で年70時間の教科としての外国語科が始まります。平成31年度は移行措置として、3年生から6年生までの年間15時間の外国語活動を実施することになります。

岡崎市としては、教育課程特例校の指定を継続し、これまでと同様に1年生から6年生までの英語活動を年間35時間行います。このほかに3年生から6年生は45分を1単位時間とする外国語活動として、英語活動を年15時間実施する予定です。この授業では、ALTとSTが加わり、生きた英語に触れることでコミュニケーション能力の向上を目指していく予定でございます。

イについては割愛をさせていただきまして、次に、ウ、小中学校の普通教室へのエアコン設置です。

これもきのうまでの多くの会派の質問で理解するところでございますが、改めて聞かせていただきたいと思います。

今回、新年度予算の概要の中に、市内小中学校の普通教室等への空調設備設置にかかわる普通教室等空調設備基礎調査費が計上をされております。そこで、小中学校の普通教室のエアコンの整備に向けて、今年度の総括と、また来年度の調査内容についてお聞かせをください。

◎教育委員会教育部長(小田成孝)

続きまして、ウ、小中学校の普通教室へのエアコン設置についてお答えいたします。まず、今年度の内容でございますが、今年度は先進地の自治体への視察を実施しておりまして、春日井市、一宮市、神戸市、松戸市、宇都宮市へ視察を行っております。

調査の内容につきましては、それぞれの自治体の学校数、教室数を初めとしまして、導入手法や熱源の選択などや工事の時期、発注方法、補助金の利用など、各自治体の把握に努めました。その結果、それぞれの自治体が多額の事業費が膨らむ中、児童生徒の公平性に考慮して、いかに効果的に整備を進めるのかを考えて導入実施につなげていることがわかりました。

次に、来年度実施を予定しています調査の内容につきましては、導入手法や導入熱源を初めとしまして、エアコンを設置する学校の優先順位や運用方法の策定など、本市の現状に即した学校現場の基礎調査を行う予定でございます。

エ、子供たちが科学に親しむための施設(科学館)についてです。

現行学習指導要領における指導計画の作成と内容の取り扱いの中では、指導計画作成の配慮事項として次のことが示されております。

小学校では、博物館や科学学習センターなどと連携、協力を図りながら、それらを積極的に活用するよう配慮すること、また中学校のほうでも、博物館や科学学習センターなどと積極的に連携、協力を図るよう配慮することとあります。科学に興味を持つ子供をふやすことは、これからの時代を生きるためには必要なことの一つではないでしょうか。

そこで、本市でも科学に触れる機会を充実させるためには、科学館も一つ重要だとは思いますが、見解をお伺いいたします。

◎教育委員会教育監(伊豫田守)

続いて、科学館についての見解をお答えします。

教育委員会といたしましては、理科教育の充実を図り、岡崎の子供たちの科学の心や夢を育む、何らかの科学的施設は必要であり、ぜひ実現したい施策の一つと考えております。

ただ、近隣に類似施設もあることもあり、現時点においては、現在進めているスーパーサイエンススクール推進事業により、自然科学機構や地元企業などの科学的資産を幾つも有している本市の特徴を生かして出前授業等を実施することで、理科教育の充実を図ることができると考えております。

一次質問、ここで終わり。時間の都合上、以上です。

◾️2次質問 

御丁寧な御答弁をありがとうございました。

それでは、2次質問に移らせていただきます。

大きな5番の(3)ア、延長保育、病児・病後児保育、一時預かり保育などの子育て支援事業についてです。

病児保育についてニーズ調査を行ってきたとございましたが、昨年の市民対話集会でも要望があったとのことでした。そこで、具体的にどのような意見があったのかをお伺いいたします。また、医療機関併設型の病児保育に関して、関係機関と協議を行っているとのことでしたが、実現可能な病院にはどのような条件があるのか、以上2点をお伺いいたします。

以上をもちまして、チャレンジ岡崎・無所属の会の代表質問を終わります。ありがとうございました。

◎こども部長(荻野考史)

まず、市民対話集会における意見でございますが、仕事と子育ての両立ができるよう、子供が病気になったときに預かってもらえる病児保育施設があると助かるという端的な御意見でございました。それから、受け入れ側としての条件というお尋ねでございます。感染症に対します施設整備や利用人数変動によります採算面、あるいは人材確保の面などが条件ということでございます。

以上でございます。

(12番 小田高之 降壇)